今日のGALAXY STAGEのトップバッターは世界の終わり。スタート時間よりもかなり前から、フロアはギッシリとお客さんで埋め尽くされている。「楽屋に養命酒が置いてありました」というユニークな裏話を交えたJAPAN総☆編集長の山崎洋一郎の呼び込みを受けて登場したメンバー4人。「みんな元気？　よっしゃ、よろしく！」と中島真一（G）が挨拶して1曲目“ファンタジー”が高らかにスタートした。軽快なビートに合わせて身体を揺らし、サビでは飛び跳ねながらシンガロングするお客さんたち。幸福なフロアが瞬く間に誕生していく。2曲目は“虹色の戦争”。藤崎彩織（P）の奏でる鍵盤のフレーズが華やかで心地よい。白いギターでカッティングしながら、あの透明感満載の歌を最大限に響かせる深瀬慧（Vo＆G）。曲中でLOVE（DJ）が腕を高々と掲げて煽ると、お客さんたちは一層の笑顔で踊り始めた。
憂いを帯びたメロディが豊かな起伏を描きながら展開する“世界平和”を演奏し終えると、深瀬が感慨深そうに語った。「すごい人だね。去年はこのフェスを観に来てたのに、今はここに立っているという……。何と言ったらいいんだろう？」。そして“天使と悪魔”。この曲ではギターを置き、ハンドマイクでじっくりステージを巡りながら歌った深瀬。優しくも力強いメロディを浴びるうちにお客さんが一体となっていく様子が、鮮やかに周囲の空気から伝わってきた。そして、続いて演奏された“幻の命”が素晴らしかった。しっとりとしたピアノのイントロで幕開け、やがて力強いビートが合流。美しいメロディが奥行き深く浮き彫りにされる。世界の終わりのメロディの素晴らしさを、存分に堪能出来るナンバーだった。
「みんな歌ってくれたら嬉しいです。最後までCOUNTDOWN JAPANを楽しんでいってください！」と深瀬のMCとともに、披露されたのはラスト曲“インスタントラジオ”。お客さんたちのダンス、ジャンプ、シンガロング、クラップが終始フロアを震わす。2010年最後の１日、最高の幕開けを飾るトップバッターとなった。（田中大）