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昨日COSMO STAGEに出演したイツキライカとともにRO69JACK 11/12で見事優勝を果たした、パンパンの塔。ソロ・アーティスト、イツキライカに対して、こちらはスリーピース・バンドだ。しかもヴォーカル、まめ(という名前です)が持つのは、アコースティック・ギター。もともと弾き語りをしていたまめと、別のバンド(RO69JACK 2010入賞、韓流セレブレイト)でも活動するベース:新田パン、ドラムス:フジッコ亮からなる変幻自在のリズム隊、という編成そのものがユニークな音楽性に繋がっている。数ある応募アーティストの中で、曲そのものの即効性は傑出しており、ほとばしる詩情をマシンガンのように、しかも極めてメロディアスに届けるしなやかなセンスがとても印象的だった。本番でも応募曲“まんまるお月さま”は、瑞々しい上昇気流を巻き起こして見せたが、よりバンドの本質を伝えたのは最後に演奏した“骨”だったように思う。即興も含む、マシンガンがいっそう語り口調に寄ったポエトリーに近いアプローチ。聴く者に風景を喚起させ、静と動を行き来しながら、大きな風景を描いていく様な、まだまだ底知れぬ才能を感じた。(斉藤知太)