YOKO ONO PLASTIC ONO BANDをフジロック'14で観た


アーケイド・ファイアに間に合うギリギリの時間まで観ていたが、去り難かった。
小野洋子の声は空気を変える。
異化すると言ってもいい。
日常が「日常」という皮を剥がされてしまう。
何を歌っていても、たとえ意味不明の叫びのようなものだったとしても、
小野洋子の声は「なにか切実なメッセージを送っている」という緊張感とともに、僕らの感覚の特殊な扉を開ける。
そういう力を持っている。
だから開けたくない人にとっては聞きたくない声になる。

特にポップでも特にアヴァンギャルドでもない音楽に乗せて、小野洋子は突き詰めたシンプルなメッセージだけを歌い、叫ぶ。

言うべきことを言う、そのために表現を続けてきた人の、究極の有り様なのだろう。
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