ずっと以前からレコードで音楽を聴いてきた人、あるいは最近になってレコードで音楽を聴くことにはまった人、どちらにとっても気になるのは「プチッ、プチッ」「チリチリチリ」と入ってくるノイズです。
特に古いレコードや中古レコードにはつきもので、ある程度は仕方ない、これもアナログの味わいと割り切るしかないと済ませている方も多いのではないかと思います。
もしくはいろいろな市販のクリーナーや、水洗いや、高価なアナログレコード洗浄機をお使いの方ももしかするといるかも知れません。
レコードに付いた傷によるノイズは消すことはできませんが、ホコリや汚れによるノイズはそうした方法で頑張って取り除いていくしかありません。
でもなかなかノイズを軽減できない、というのが僕を含めた多くの方々の悩みではあります。
この問題に限らず、オーディオ関連の様々な問題については、昔からマニアの方々によるあらゆるアドバイスがネット上には溢れています。そしてそのうちの多くはとんでもない金額のオーディオ機材だったり、とても素人じゃできない技術的な対応が書かれたりしていて、そこで「もういいや」となってしまうのが常であります。
そんなルーザーを救うための「◯万円の機材はいらない! ダイソーで売ってるこれで解決!」的なアドバイスもまた数多くあったりするのですが、それもまた「ほんまかいな」という感じでスルーしちゃうことがほとんど。
そんなわけで僕がこれから書こうとしていることもそういう類なのかもしれないとも思いつつ、でも黙ってもいられずなので、前置きが長くなりましたが書かせていただきます。
休日だった昨日の夕方、空き時間が1時間できたのでお風呂に入ってくつろぐかアルバムを1枚聴くかどちらにしようか迷っていたときにふと閃いたのです。
「レコード盤をReFaで洗ってみたら」
そう、毛穴より小さなウルトラファインバブルで肌の汚れを驚異的に洗い流す、と言われているあのReFaのシャワーヘッドの水流でアナログレコードを洗ったらもしかすると画期的にノイズが軽減されるのでは?と閃いたのです。
要は、レコード盤に刻まれた微細な溝に溜まったホコリや汚れがノイズの原因なわけで、それを取り除くために「毛穴より小さなウルトラファインバブルのシャワー」は有効なのではないか、と考えたのです。
早速やってみました。
何年も経ってノイズまみれと化しているレディオヘッドの『KID A』、それから海外のサイトで買ったフランク・オーシャン『blond』の中古盤、この2枚でやってみました。
もちろん洗浄する前にしっかりクリーナーで拭いて、大音量で試聴してノイズの数や大きさをチェックして、記憶に刻みました。
そして浴室に入ってシャワーヘッドの水流を「ミスト」にして、レコード盤面に垂直に当てながら軽く指ですすぐように洗っていきました。片面で2〜3分ぐらいですかね。
A面、B面洗い終えて、普通にバスタオルを当てて水滴を取って、ドライヤー(COOL)で軽く乾かしました。盤の真ん中のレーベルの紙が乾いた時点で完了。
そしてターンテーブルに乗せて先ほどと同じ音量でまずはレディへの『KID A』に針を下ろしました。
ちょっと驚きでした。ノイズが激減しています。新品同様とは言いませんが、これまでクリーナーでしっかり拭いて聴いていたときから、控えめに言って5分の1にノイズは減っています。と同時に、音の鮮明さもアップした印象でした。オーディオの専門家ではないので正確な記述はできませんが、長年にわたって何百回と聴いてきた”Everything in its Right Place”の音が画期的に良くなったことだけは、僕には間違いなくわかります。そしてフランク・オーシャンの”NIKES”も同様でした。そして今日もさらにジョニ・ミッチェルやスライ&ザ・ファミリー・ストーンなど古いレコードを次々とファインバブル洗浄してみましたが、どれも蘇生した感は十分にありました。
というわけです。
そもそも僕は肌ケアとか全く興味なくてたまたま家のシャワーヘッドがReFaだっただけなので「ReFaとかそもそも縁ねーよ」という方がほとんどなのはよくわかってます。が、もしたまたま家のシャワーがReFaだったとか、たまたま彼女や奥さんがReFaを導入しようとしているとか、ReFa以外でもマイクロバブルとかナノバブルとか他メーカーでも最近はいろいろ普及しているみたいだしとか、どこかで機会があればぜひやってみていただければ、ということで書きました。
ちなみに「ReFa レコード」でググってみてもこういう情報は出てこなかったので自分が発見した気分で書いてしまいましたが、既出であればほんとごめんなさい。(山崎洋一郎)
ロッキング・オン最新号もよろしく。
https://rockinon.com/blog/yamazaki/212146