今月号（『ROCKIN'ON JAPAN』5月号）では僕は3本のインタビューを担当しました。SEKAI NO OWARIのロングインタビュー、そして宮本浩次のロングインタビュー、斎藤宏介＋須藤優のTenTwentyのロングインタビュー、さらに連載『爆飲会』ではクリープハイプの尾崎世界観と都内某居酒屋で飲みながら3ヶ月分じっくり（だらだら）話しました。
今月、僕は顎の骨の手術で入院していてインタビューは無理かなと思っていたのですが、各所スケジュールを調整していただいてやり切ることができました。『爆飲会』に関してはそもそも60歳越えた老人が退院直後に酒を爆飲するの　はどうなのということではありますが、編集スタッフに容赦なく進められて、でも現場では尾崎くんがとっても気を使ってくれて無事に楽しくやれました。尾崎くんありがとう。

というわけでまずはセカオワ。今回は先月のFukase単独に続いてメンバー4人のインタビュー、でも撮影はFukaseひとりという変則的な取材でした。僕としては先月号でのFukase初インタビューに続いて、メンバーにインタビューするのは今回が初めて。Saoriさんが赤ちゃんを抱いてやってきたのですが、長年取材をやっててインタビュー現場で赤ちゃんに出会う経験は初めて。どうしていいのかわからないというありがちな応対しかできなくて、その時点で僕のメンバーとの初取材はダメダメなスタートだったような気がします。でもSaoriさんもNakajinもDJ LOVEもめちゃくちゃいい人たちで、彼らの優しさにふんわりと包まれながらインタビューを進めることができました。セカオワの音楽のすごさは僕は誰よりもわかってる！ぐらいの自信はありましたが、彼らの人としての魅力に今回初めて触れて改めてその大きさと深さを肌で感じました。

そしてTenTwentyのふたりのインタビュー。インタビューするごとに着実に一歩一歩前に進んでいるのが伝わってくる会話でした。ふたりのサウンドスタイルを構築することと、バンドとして人を巻き込んでいく活動を両立しながら確実に進めてきたふたり。ここからはいよいよ本格的に世の中を巻き込んでいくぞという気概に満ちた表情で熱く語ってくれました。

新曲制作の真っ最中の宮本浩次のインタビュー＆撮影は超ハイテンション＆高密度でした。宮本は常に超ハイテンション＆高密度ではあるのですが、やはり独立して事務所を立ち上げてすべて自力でやっている今、テンションはさらに上がってます！　今回の撮影は光跡写真という光の効果を狙った撮影で、宮本くんに光を動かしてもらったりしながら撮影は進んだのですが、最終的にはやっぱりストレートに撮った写真のセレクトが多めになりました。宮本の存在感や表情をストレートに捉えた写真に勝るものはない。何年経っても、やはり今回もそんな結論に行き着く以外ないようです。

尾崎世界観との『爆飲会』は、通常の『爆飲会』のノリやパターンは一切考えずに、普通に飲みました。尾崎くんと飲むのは2015年に開催したイベント「JAPAN CIRCUIT vol.54 WEST ～山崎死闘編〜」に米津玄師、andropとともにクリープハイプが出演してくれた時の打ち上げ以来で、サシで飲むのはこれが初めて。いつもインタビューでは音楽の話に限られるので、それだけにとどまらない才能を持つ尾崎世界観といろんな話ができるのはそれはそれは楽しかった。でも結局はほとんど馬鹿話でしたけどね。また飲みたいです。

というわけで、生まれて初めての入院生活を挟んでの取材の日々、今月も充実していました。来月もよろしく！（山崎洋一郎）

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