配信ライブが当たり前の存在になっていく中、革新を好むTHE ORAL CIGARETTESが配信ライブを開催していないのは、正直意外でもあった。しかし、それは「しなかった」のではなく、「しないという決断をした」という…
メジャーデビュー後初となる、満を持してのフィジカルシングル。これはすごい作品だ。“夜永唄”のバイラルヒットはもとより、一曲一曲のインパクトをもって現代的な認知を獲得してきた神サイではあるけれども、本…
MUCCに「ダークでヘヴィなバンド」というイメージを持っている人は、このベストアルバム『明星』を聴いて驚くかもしれない。今作は、SATOち(Dr)の脱退を前に、彼が作曲/作詞に携わった楽曲を集めた一枚。全員が…
マカロニえんぴつの勢いが止まらない。それは、動員とかタイアップの話題性とかではなくて、アルバム『hope』、メジャー1stEP『愛を知らずに魔法は使えない』、そして、この『はしりがき』に至る、「名曲」量産モ…
前作『BI』から約2年8ヶ月ぶりのアルバムリリース。新体制になってからは初のアルバムだが、塩入冬湖(Vo・G)のソロ作というニュアンスはここにはなく、求心力の強いギターサウンドを軸にした瑞々しいバンドアン…
昨年11月のミニアルバム『LITMUS』に続く新作は、TVアニメ『呪術廻戦』第2クールのエンディングテーマ“give it back”、WOWOWドラマ『インフルエンス』主題歌“miracle”のWタイアップシングル。“asphyxia”“…
恍惚を誘う音像から絶えず滲み出る哀愁、つんのめるかのようなイレギュラーなフレーズを経て突入する美メロのまぶしさ、熱とやるせなさが入り混じったビート――これらが多彩な色合いを浮かべながら渦巻いている本…
楽しさの中に一抹の寂しさが含まれていたり、悲しみと恍惚が実は地続きだったりもする「感情」の複雑さを、いつもとても丁寧に描いているのがBase Ball Bearの音楽だ。本作を聴くと、そういう魅力を再確認せずには…
深遠でエレクトロニックなイントロから、ヘヴィなギターアンサンブル、そして、メロディアスなギターリフとダンサブルなビートへ――。自主レーベル「Silver Sun Records」を設立し、初のフルアルバムとなる10th『…
《心が殺されて 命だけが残った/残酷なお前の言いなりさ 世界も》――すべての常識と価値観が覆ったコロナ禍、TK from 凛として時雨が綴ったのは、無慈悲な運命に対峙する我々人間のあまりにも脆弱な存在と、そ…
ちゃんみな、最高!と、公開されたばかりのMVを観て、思わず深夜に叫びそうになった。最新シングルの表題曲“美人”は、根深く蔓延る外見至上主義への痛烈なアンチテーゼ。17歳で世間の注目を集め、楽曲やパフォー…
次男が考えたという、歴代すべての特徴を併せ持つウルトラマン。その素晴らしくも微笑ましいくだりは、昨年にオザケンのツイートで目の当たりにしていたけれど、まさかそのテーマが新曲になるとは。3ヶ月連続配信…
ミニアルバム『Cheddar Flavor』以来のリリースとなるシングル『Chilly Chili Sauce』。2枚のタイトルとジャケットからは、対になっているイメージも湧く。タイトルの如く、WANIMAのピリッとした、シリアスなとこ…
TOKYO 2020開会式が開催されるはずだった昨年7月24日、無観客のNHKホールを舞台に、最新の演目「Live Tour 2O2O ニュースフラッシュ」を実演した東京事変。9月に映画館上映&配信された同公演を映像作品化した…
自分が35歳の時に、奥さんが胆石の手術をして石が35個出てきた、というわけで『35 STONES』を出し、45歳の時は胆石はないが『45 STONES』をリリースした。という流れで、本作は『55 STONES』。1年以上ぶりのライブ…
表現者なら、第一に作品やパフォーマンスを評価してほしいと願うのは道理だ。素顔や経歴を明かさないまま認知を得るアーティストが増えたのは、ビジュアルイメージも表現として扱いやすい時代になったからで、それ…
どんなにキャッチーな曲でも、大昔から脈々と受け継がれてきた、ロックンロールやブルースやロカビリー等の「ルーツ感」がある→そこからちょっと離れてもいいことにして、さらに開かれたポップさを発揮していく→…
テレビもラジオもネットも巻き込みながら快進撃を続けるCreepy Nutsの新たなリリースは、『R-1グランプリ』のテーマソングとして書き下ろされたデジタルシングル。この大会が新人発掘に特化したものになるというこ…
『I Love You』と最も歌わなさそうなバンド――フジファブリックに対して、このようなイメージを持っていた人は、決して私だけではないと思う。しかし彼らは10枚目という節目を越えて、新たな一歩を踏み出す11thア…
前作から約2ヶ月というスパンで届いた2ndEP。前作とはまた違うカードを切ってきた印象である各曲の振れ幅の大きさと、それでいて総じて高く保った完成度が、本作のメッセージに奥行きを与えている。まず、ピアノと…
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