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muqueの音楽の特徴として、海外のテイストを盛り込んだ洗練されたサウンドデザインと、抒情的な歌詞と日本由来のメロディが挙げられる。それらが作り出すコントラストが、このバンドならではの小気味よさでもあった。だが同曲においてはドラムンベースを基盤とした高揚感あふれるサウンドと、「過去の歩みと仲間の存在があるからこそ自分の強さを信じられる」という歌詞が強固に同化し、相乗効果によって鮮烈なパワーを生み出している。muque史上最多トラック数のサウンドは、4人の結束と敬意、音楽家としての自負があるからこそ目覚ましい説得力を放つのだ。

中でも心を奪うのは、凛々しい歌詞としなやかな歌声がバンドの枠に収まらない斬新で無邪気なサウンドを堂々と牽引していることだ。様々な不安を抱えながらもまだ見ぬ世界へと果敢に突き進む姿は、どこまでも清々しい。まさしくバンドのネクストフェーズ突入を象徴する1曲。4人はここからさらに優美に羽ばたいていく。（沖さやこ）

（『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より）

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