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COSMO STAGE2番手は、夏にひき続き登場の小谷美紗子。この人がステージに上がると、そこはフェスの祝祭的なムードとは違う、不思議な亜空間になる。言うまでもないけど、踊ったり騒いだりなんてできないし、したくもなくなる。でも、そこにずっといたくなる。で、身じろぎもせずに、音の一音一音も歌詞の一言一句も逃すまいと、ステージを凝視し続けることになる。そういうファンでフロア後方まで埋まっていた。全員凝固。全員凝視。全員凝聴。ってそんな言葉ないけど、でもそんな感じ。それにしても、どうしようもない現実がどうしようもないということを、どうしようもないまでにどうしようもないまんま、メロディと言葉にして歌うということが、なんでこんなに美しいのか。この人の歌を聴く度に、いつもそう思う。あと、リズム隊=玉田豊夢&山口寛雄の100sコンビって、ほんとに日本有数だよなあとも思う。

「今日が仕事納めなのですが、今年まだ残っている力を全部出し切りたいと思います。あと2曲だけ、聴いてください」というMCで始まったのは“OUT”、そしてメンバー紹介と「2007年さようなら。来年は絶対いい年にしましょう」という言葉に続いて、「小谷必殺の1曲」“消えろ”。圧巻でした。(兵庫慎司)