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MOON STAGEも3日目が始まりました! 本日の一発目は、なんともメルヘンな名前を持つバンド、おとぎ話。大学の音楽サークルで出会った4人組で、今年1月にデビュー、ライヴハウスを中心に精力的にライヴを行い、対バンしたアーティスト──例えば、銀杏BOYZとか、曽我部恵一とか、トモフスキーとか、アナログフィッシュとか、YO-KINGとか──を、次々と虜にしてきたという実力の持ち主だ。ステージに登場して早々、「ニッポン人の皆様、同じニッポン人のおとぎ話です。せっかくだから奇跡を起こそうぜ」とかましてから1曲目をスタート。フォークとロックを混ぜたような叙情的なメロディと独特のサイケなヴォーカルで、会場が一気に「青春臭」でいっぱいになる。確かな演奏力と抜群にハモるコーラスも最高に気持ちよく、ラストの“KIDS”まで高揚感あふれるステージは続いた。しかしヴォーカルの有馬和樹はよく喋る。片思いの女の子への思いを歌う曲では「中川翔子が俺は好きだー!!」と叫ぶし、メロディに乗せては喋り、曲が終われば「おとぎ話です」とバンド名を紹介する。その過剰さも青春っぽくていいんだよなあ。おとぎ話こそ2008年要注目バンドだということを、そこにいるほとんどの人が思ったことだろう。こういう出会いがあるからフェスは面白いのだ。(上田智子)