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31日、CDJのラストデイ、他のステージより一歩遅れてこの日最後に開幕したMOON STAGE。クイーンの“レディオ・ガ・ガ”が流れるステージに現れたのは期待の新星、serial TV dramaだ。オルタナティヴからハードロックからUKロックからエモまで、モダンな洋楽ロックのサウンドだけじゃなく、その裏にほとばしるドラマと激情をいい具合に自分たちのものとして消化させた彼ら独特のロックは爽やかに、しかし力強く会場を包む。目を(っていうか耳を)引くのが、彼らの演奏力。特にギターの新井のプレイ。っていうか、速弾きギター・ソロをライヴのレパートリーにしているバンドって久々に観た。90年代は完全に“ダサい”ものとして封印されていたロックの伝統芸能がこういう形で復活しているのは嬉しい限り。絶妙に伸びる歌声が印象的のヴォーカルの伊藤ではなく、メンバーみんながMCを分かち合ってフロントマンが定まっていないところとか(ドラム岡田の強引な掛け声が笑えた)、“新世代”の到来を感じさせる彼らのステージは2008年に終わりを告げるこの日の幕開けにピッタシだった。(内田亮)