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アコースティック・ギターのカッティングを聴かせる大橋卓弥と、グランド・ピアノを奏でる常田真太郎。そしてホーン・セクションやパーカッションも交えた大所帯バンド編成のスキマスイッチが、GALAXY STAGEに登場だ! 壮大なインスト・ナンバー“ラグランジュのテーマ”は、2010年に行われた彼らのキャリア最大規模となるツアーのテーマ曲である。そして小気味良いビートとともに繰り出されるのは、ヒット・シングル“ガラナ”。大橋の、広大なフロアをものともしない伸びやかで力強いリード・ヴォーカルが届けられる。ディープでファンキーな、常田の美しいピアノが映えるイントロからスタートしたのは、目下の最新アルバムとなっている09年リリース『ナユタとフカシギ』収録のシングル“ゴールデンタイムラバー”だ。先ほどまでGALAXY STAGEで展開されていたエレクトリックな爆音ロック・サウンドのアクト達とは打って変わって、極めてオーガニックな、しかし放たれる熱量はまったく引けを取らないというダイナミックなパフォーマンスになっている。

とにかくこのアンサンブルを、歌を聴いてくれといった印象で次々に放たれてゆく楽曲たち。“SL9”の、まるで超大作映画を観ているような華々しくドラマチックなパフォーマンスには、GALAXY STAGEにいる誰もが、スキマスイッチに宿る強いロック性を受け止めたことだろう。ハンド・マイクでステージ上を歩き回り、体を捩じらせていつ終わるとも知れない雄たけびを上げる大橋の姿がとても印象的だ。「このまま行くぞー!!」と更にオーディエンスを煽り立て、バンドは一転、カラフルなアレンジに瑞々しい歌メロが弾けるポップ・チューン“全力少年”へ。限られた時間の中で、彼らのキャリアに煌めくさまざまなスタイルの名曲たちを豪華に並べ立てるステージになった。常田が総勢9名のバンド・メンバーを順に紹介して、最後に披露されたのは2011年1月にリリースされるニュー・シングル“さいごのひ”だ。これまた壮大なストーリー性を誇るナンバー。大橋の熱唱がフロアに余韻を残す中、湧き上がるようにオーディエンスの拍手が広がった。(小池宏和)