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初日ASTRO STAGEのライヴ・アクトとして、この日のDJタイム後半戦へとバトンを繋ぐ役割を担うのは80KIDZだ! けたたましいロッキン・エレクトロを放って有無を言わさずにフロアをダンスの狂騒の中へと叩き込む、そのサウンドの鉄壁ぶりは今回も序盤から舌を巻くほど。来い、とばかりに手を振ってオーディエンスを煽り立ててゆく。照明効果は控え目に用いられ、フロアのあちらこちらではここぞとばかりにサイリウムが揺れるのも楽しい。ALI&とJUNが2人掛かりでハードなロックンロール・ギターを弾き倒してゆく、新作EP『HOTSTUFF』に収録された“Turbo Town”に触れてみると、つくづくロックな心を持ったダンス・アクトだよなあ、と惚れ惚れしてしまう。大振りなファンク・グルーヴを練り上げる“Sugar Daddy”から、扇動的なシンセ・フレーズが折り重なってゆく4つ打ちのナンバー“Flow With It”へ。アルバム『WEEKEND WARRIOR』の楽曲たちはライヴ・レパートリーとして完璧にこなれていて、エレクトロ・バンド・サウンドが手足のように自由に振り回されているのがわかる。最高に気持ちいい。ライヴの間にもみるみるうちにオーディエンスの数が増えていって、少しフロア前方に進み出て振り返ってみたら、みんな本当にいい笑顔で踊りまくっていた。ですよね。ギターの旋律が宙に浮かび上がるような“Prisma”から“Miss Mars”へと連なり、ラストはファットな4つ打ちビートに爆音が突き上げるように鳴らされるアンセム“Red Star”でフィニッシュを迎える。「ありがとう!」。言葉は多くはないけれど、素晴らしい一体感と高揚感を生み出したパフォーマンスだった。ライヴ・バンド冥利に尽きるだろうなあ、こういうステージは。(小池宏和)