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「こんばんは カウントダウン・ジャパン、遊びましょー!」というキヨサク(Vo&B)の一言で、メンバー入場SE“Enjoy Yourself(It’s Later Than You Think)”ですでに踊り始めていたオーディエンスが一気に沸いた。1曲目はお馴染みルイ・アームストロングのカヴァー曲“What a Wonderful World”。そこから名曲“あなたに”を投下する、まさに鉄板の流れ。溢れ出す素朴で温かい空気の中で、3人のハーモニーと盛大なシンガロングがうねりのように、もう国民の共有財産と呼べる珠玉のメロディを歌いあげて、冬をどこかへ消し去ってしまった。「暑いね。長袖つけてきて損したさ(笑)」とキヨサクも笑っている。多幸感でいっぱいのスカ・ナンバー“DON’T WORRY BE HAPPY”に続いてさらに“小さな恋のうた”で、もう、こんなに楽しい気持ちにさせてもらっていいのかと思ってしまった。しかし今日のモンパチは黄金のフェス・セット――だけではない。新曲“Love Song”“Rise & Shine”の2連発で、モンパチの円熟味と蒼さがせめぎ合う現在地を堂々と鳴らしてくれた。”Love Song”はTV『大!天才てれびくん』ですでに流れているが、改めて、力強いリフとメロディの鮮烈さが、まっすぐに胸に刺さってくる。そろそろ、新作アルバムも近いのかもしれない。終盤はピースサインを胸元に掲げて、しっとりと平和への希望を言葉に乗せた“神様”で去りゆく1年への思いを捧げて、ラストは“PARTY”で再び祝祭のグルーヴを華やかに描き出した。季節や年は去りゆくけれども、それでも変わらないもの、失いたくないものがあることをしっかりと胸に刻まれるような、素晴らしいステージだった。どうもありがとう。(松村耕太朗)