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2010年度の10代限定フェス『閃光ライオット』でグランプリを獲得した、まだ二十歳にも満たない末恐ろしい3人組=THE★米騒動が、本日のちょうど折り返し地点となるCOSMO STAGEの7番手として登場! 名前もユニークだが、それにもまして音楽性がまた独特で、オープニングに放たれた“Hys”を筆頭に、予測不能の軌道を描いて狂気の沙汰へと駆け上がる「異形のロック」を鳴らしているのだ。ライヴ冒頭から、フロント2人の女子=石田愛実(G&Vo)と沖田笙子(B)は客席と垂直に向き合う格好で轟音を掻き鳴らし、その中央後方でドラムス・坂本タイキはロン毛を振り乱して鬼のようなドラミングを見せる! 異様な妖気を発するトライアングルの攻勢に、集まったオーディエンスも猛々しく腕を突き上げて応戦する。坂本のカウントから雪崩れ込んだ“Border”では、息を飲む緊迫したアンサンブルを響かせ、真紅の照明とあいまってフロアの熱狂はどこまでも高まっていく。
「THE★米騒動と申します、よろしくお願いします!」と石田が手短に挨拶して、ギターとベースのユニゾン・リフが暴れ狂う“俗物美術展覧会”や“祝女”など、中盤以降も威勢よく畳みかけ、ガレージ・ロックの野生的荒々しさとプログレッシヴ・ロックの狂った理性がデッドヒートを繰り広げるような、フリーキーな音像を描いていく3人。そしてライヴ終盤、「COUNTDOWN JAPAN、盛り上がってますか?」(石田)と呼びかければ盛大に「イエー!」と声が上がるも、「そんなんでいいんですか!?」と石田嬢はご不満なご様子。「そんなんでいいんですか!? いいんスか!? じゃあ踊るしかないでしょう!! マクハリー!!」とまくし立てて、必殺の4つ打ちナンバー“ブラック・ダンス・ホール”でフロアはまさに大騒動! 「マクハリー! マクハリー!!」と坂本が幾度も叫んでフィナーレを迎えたステージは、観る者すべての脳裏に鮮烈なインパクトを残したはず。(奥村明裕)