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◆サンボマスター (11:00 モビリタステージ)
ゲスト・アーティスト:タケカワユキヒデ(ゴダイゴ) / ミッキー吉野(ゴダイゴ) / 浅野孝己(ゴダイゴ)

いよいよ始まったJAPAN JAM 2010、2日目。みなさんにできるだけステージを見てもらえるよう、各アクトのインターバルを5分から10分に拡大したことを渋谷が最初の挨拶で伝えた後、会場に鳴り響いたのはゴダイゴの“Monkey Magic”。その出囃子に乗ってサンボマスターの面々が登場。朝一番だというのに、山口のテンションは暴発寸前。「60代だって、70代だって関係ないんだよ。ロックンロールやって、JAPAN JAM、そういうことでしょ。このJAPAN JAMに、ロックンロールの歌声よ、起これ!」というMCから始まったのは“歌声よおこれ”。イントロから山口は会場にロックンロールのコール&レスポンスを巻き起こす。曲の最後、「このJAPAN JAM、忘れられないロック・フェスにしましょうよ」と山口は絶叫。続く2曲目は“青春狂騒曲”。いつだってサンボマスターのライヴは全力投球だが、今日のサンボはいつにも増して序盤からブッ放していく。「みんなが踊って、楽屋の連中も踊るんだ。ミッキー吉野、踊れー!」など、なりふり構わぬ発言を連発。「俺はロックがやりたいんだよ。グラビアアイドルなんかと付き合わなくたっていい。キミとキスがしたいんだよ。世界を変えたいんだよ」というMCで始まったのは、CMでもお馴染みの“世界をかえさせておくれよ”。歌詞の一部を「JAPAN JAM」に変えて、さらに会場に火をつけていく。

「これ、いけんじゃねえか、今日は。いけるっしょ。こういう空気が僕は美しいと思います。できねえことなんて、ロックにあったか。ここにできることを探しに来ました」と言って始まったのは、これまたCMでお馴染みの“できっこないを やらなくちゃ”。今日のサンボは絶好調という言葉では到底収まりきらないほどの絶好調。最新作『きみのためにつよくなりたい』にも反映されていたストレートなエモーションが、どんどん音楽的なエネルギーとして放射されていく。その極みと言えたのが、最新作の冒頭を飾る“ラブソング”。しっとりとした楽曲だが、それがサンボマスターにかつてない奥行きを与えていく。そして、更に畳み掛けるべく演奏されたのが“そのぬくもりに用がある”。代表曲を惜しげもなく連発していくサンボマスターだが、それもそのはず「こんなもんじゃねえでしょ。じゃないと、あの人たち呼べないでしょ」と山口が言うとおり、この後にはあの人たちが登場するのだ。


山口は“そのぬくもりに用がある”から、そのまま会場にコールを要求して、ゲストを迎え入れる。タケカワユキヒデ、ミッキー吉野、浅野孝己がステージにゆっくりとした足取りで現れる。そう、ゴダイゴの3人である。タケカワユキヒデは“そのぬくもりに用がある”の一節も熱唱。そのまま、「俺はどうしてもこの曲やりたかったんです。いってもいいですか」と山口が言って始まったのは、ゴダイゴの名曲“Monkey Magic”。木内が鳴らしたドラの音を合図に、JAPAN JAMにあの名曲が鳴り響く。当然のことながら、会場はその瞬間に沸騰。続いて「結局、僕たち、君たちの名前を知りたいんだ。君たちの美しい名前を知りたいんだよ」という山口のふりから演奏されたのは、こちらも言わずと知れたゴダイゴの名曲“ビューティフル・ネーム”。演奏し終えた後、山口はぽつりと「泣きそう」と一言。「僕らとゴダイゴとみなさんでJAPAN JAMなんですね」と、今の状況を受け止めようとするようなMCが印象的だったが、「僭越ながら、最後に僕らとゴダイゴとみなさんで、僕らの曲をやらせてもらっていいですか?」と言って始まったラスト・ナンバーは、これをやらずには終われない“世界はそれを愛と呼ぶんだぜ”。演奏を終えて、一列に並んだステージ上の6人に、会場からは自然とゴダイゴ・コールが沸き起こっていた。(古川琢也)

1 歌声よおこれ
2 青春狂騒曲
3 世界をかえさせておくれよ
4 できっこないを やらなくちゃ
5 ラブソング
6 そのぬくもりに用がある w/ゴダイゴ
7 Monkey Magic w/ゴダイゴ
8 ビューティフル・ネーム w/ゴダイゴ
9 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ w/ゴダイゴ