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◆GRAPEVINE (12:10 リベルタステージ)
ゲスト・アーティスト:長田進

本日リベルタステージの1発目のアクトは、「JAM」という言葉がぴったりなGRAPEVINE。しかも今回は、自らの7作目『déraciné』以降、『Sing』、『TWANGS』でプロデューサー×バンドとしてタッグを組み、すでに“GRAPEVINE with 長田進”としてクラブ・サーキットも実施している、Dr.StrangeLoveの長田進とのジャムを見せてくれる。加えて、6月16日には“長田進 with GRAPEVINE”名義でレコーディングされたコラボ・アルバム『MALPASO』がリリースされる――つまり、これは、その直前に行われるセッションなのだ。

ステージには、長田と亀井がまず登場する。長田の幽玄なる超絶ギター・ソロと引き締まったドラムスが、場の温度をじわじわと上げていく。燻銀のようなヴィンテージ・サウンドに導かれるようにして、田中、西川、サポートメンバーの金戸&高野がステージに現れると、田中の潔い挨拶とともに“NOS”を投下。田中の軽やかなギター・カッティング、彼がMCでも「監督」と紹介した長田の超絶ギター・ワークが冴え渡る長尺の間奏、スライドギターのブルージーなクロージング、と、渋く深みを増したバイン・サウンドがたまらない。長田がヴォーカルをとる“Beautiful orphan”、“Free World”はいずれも、さらに厳かに響くナンバーで、特に、穏やかなイントロにはじまり徐々にバンドが温度を上げ、壮絶なエネルギーを撒き散らしていくカオティックかつスリリングな展開の“Free World”が圧巻。


最後は、タイトなイントロで空気をぴりっと引き締め、田中のシャウトとアメリカン・ロックのスケール感を湛えた“FLY”で締めた。凄腕プレイヤーの長田と、圧倒的なミュージシャンシップを誇るバインが、強固な信頼関係のもと繰り広げたジャムは、世代を超えた孤高のサウンドとして屹立していた。(羽鳥麻美)

1 MALPASO
2 NOS
3 Rosebud
4 Beautiful orphan
5 CORE
6 Free World
7 FLY