オープニングSEに合わせてハンド・クラップをしながら登場した５人組、プリングミン。プリンとグミが好きだから、と付けられた愛らしいバンド名を良い意味で裏切るように、晴れた青い空を貫くシューゲイザー/ポスト・ハードコア風の激しいギター・サウンドが鳴らされる。舌っ足らずでキュートな山崎麻由美のヴォーカルとのマッチングがとても個性的だ。続いての“the time has come”では煌めくギターのリフレインにプログラミングされたような機械的な動きを感じさせる高橋のベース・ラインが絡み、独特のムードを漂わせるダンス・ミュージックを届けてくる。そのユニークで魅力的な音像に誘われて、フィールド上には次から次へと新しいオーディエンスが加わってくるのであった。最新のシングル曲“Go ahead!!”では更に元気ぶりを加速させるヴォーカル（ちょっと天然っぽくもあるが、それもまたよし）が風とともに吹きぬけてゆく。個性的な音楽性と、この魅力的なロック・アイコンを持ち合わせるプリングミンは、間違いなくこれからのシーンの中核を担うバンドだ。伸びやかで美しいギター残響が、パーク・ステージに余韻を残していった。（小池宏和）