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5月にリリースしたアルバム『THE WORLD』を引っさげての全国ツアーを終え、息つく間もなくレイク・ステージに立ったBENNIE K。今回はバンドを引き連れての当フェス2年連続参戦である。ライヴのスタートはワールドミュージックを大胆に取り入れたアルバムそのままに、BENNIE K流カントリーの“Joy Trip”からサンバのリズムが気持ちいい“Passista de Samba”、そしてロックの聖典を見事に自分たちのものにしてしまった“SATISFACTION”へ。YUKIの伸びやかなヴォーカルとCICOの力強いラップが阿吽の呼吸で絡み合い、青い空へと広がっていく。「ここ(レイク)がいちばん暑いらしいよ」(CICO)といいながら、そんな暑さをものともせずステージを走り回る2人。そのエネルギーが、広がり続ける彼女たちの音楽性にオーヴァーラップする。ヒップホップやR&Bに軸足を置きながらも、決してそこに留まることなくあらゆる音楽を取り込みポップに転化してしまう、カテゴライズ無用のあくなき挑戦者――彼女たちはフェスのステージでもヒット曲に頼ることなくアルバムの世界観、そして自分たちの姿勢を明確に、そして強固に示してみせた。それは客席を埋め尽くしたオーディエンスにもくまなく伝わったに違いない。(小川智宏)