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「ロックンロールは好きですか~?」という前説から始まったザ・クロマニヨンズ。「大人も子どもも関係ねえ」という言葉が同じく前説にあったが、ザ・クロマニヨンズのロックンロールとは、まさにその通りのものである。初期衝動一発のギター・リフ。中学生のボキャブラリーとも言える脊髄直結の言葉。そう、でもだからこそ、これをカッコよく、説得力をもってやるのは難しい。それはロックンロールの恐ろしさと味をよく知っている人間にしかできない妙技である。“キラービー”“エレキギター”“グレート”と連発した後に、ヒロトはMCでこう言った。「クロマニヨンズはなんでここに呼ばれたのかをよく知っているバンドです。ロックンロールをまっとうして帰ります」。もう、その通りとしか言いようがない。特に、そのシンプリシティという点で完全に洗練されているニュー・シングル“ギリギリガガンガン”の威力がすさまじい。最後は、すでにクラシックの風格を備えつつある“歩くチブ”“土星にやさしく”“タリホー”“弾丸ロック”の4連発。「クロマニヨンズは曲が短いから、オシッコをがまんできる短さです」。これがロックンロールだろ。(古川琢也)