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朝イチから汗ダク・激アツのライヴが続いていたWING TENTに、爽やかな風を送り込んでくれたのは期待のニュー・カマー、ROCK IN JAPAN初登場となるDirty Old Menだ! インストナンバー"present…"で、これから始まる物語のプロローグのような豊かなバンド・アンサンブルを披露し、高津戸(Vo&G)の「いこうぜー! この一瞬にしかない音を一緒に感じよう」という言葉で始まったのは"メリーゴーランド"。Oiコールが巻き起こり、サビではWING TENTじゅうに拳が突きあがる。ここで、高津戸は、猫を捨てたことのある少年の話を、まるで絵本を朗読するように、優しく囁くような口調で語り始める。そして続くのは、その話を歌詞にした"セオリス"。美しいメロディと情景豊かでドラマティックなバンドサウンドに乗せて、ひとつひとつ丁寧に音楽で物語を紡いでいく。MCで高津戸は「ROCK IN JAPANに来るのは初めてで、興奮しています。観ているみんなも格好いいんですよね。せっかくだから今日はこの時間を一緒に楽しもうよ」と語っていたが、そうした真摯な姿勢で何処にでもありえる物語を、なんでもないすべての事象を、このバンドは歌っていく。セットリストのラストを飾ったのは、「今日は俺らの音楽に出会ってくれてありがとうね」と言った後に再びマイクなしで「ありがとう!」と叫んでプレイされたエネルギッシュでアグレッシブなナンバー"Time Machine Music"。笑顔とエネルギーと生命力が漲る、力強く素晴らしいライヴだった。(岡崎咲子)