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徐々に陽が傾いてずいぶんと過ごしやすくなってきたSeaside Stageに、今年4月にメジャー・デビューを果たした弱冠20歳の女性シンガー・ソングライター=舞花が登場! 前日には「SUMMER SONIC」にも出演した彼女は、登場SEもなしに、おもむろにオン・ステージ。真っ赤なギターを抱えて、1stアルバム『Possible』同様、"教えてよ ~miseducation~"から威勢よくライヴをキックオフさせる。バックの3人による骨太なロック・サウンドと相まって、鋭さと優しさの両極を内包したスケールの大きな歌声が、Seasideのフィールドのすみずみにまで広がっていく。何しろ圧倒的な声量なのだ。大サビの4つ打ちビートにあわせて、集まったオーディエンスも盛大に飛び上がってヒート・アップ。「みなさん、こんにちは! 最後まで楽しんでいってください!」と語りかけ、今度はアコースティック・ギターを抱えて"never cry"へ。《I never cry 弱い自分にさよなら》と力強く決別を告げるミドル・チューンが再びフィールドを揺らし、続くバラード"心"では、ギターを置いてハンド・マイクで熱唱。ステージ前に歩み出て、お客さんひとりひとりを見据えながら堂々と気持ちを届ける――彼女の発するオーラには、ひとりで世界を相手に立ち向かうような挑戦的な姿勢が感じられて、その反骨心にも似た何かが、彼女の歌う理由なのではないかと思った。「アッと言う間でしたが、次が最後の曲です。みなさん、ありがとうございました! それでは、聴いてください――」と、最後はピアノの調べが美しいロッカ・バラード"better day"をゆったりと、しかし力強く届けて、初のROCK IN JAPANでのライヴを終えた舞花。「ありがとうございました! 舞花でした!」と手を振ってステージを去る彼女に、惜しみない拍手が贈られた。(奥村明裕)