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いよいよ、ひたちなかに伝説が降臨。東日本大震災復興支援のために、今年限定で復活を果たしたPRINCESS PRINCESSの登場だ。単独でのライヴは11月までないため、貴重なライヴである。5人がステージへ現れ、一列に並ぶと岸谷香(Vo・G)が、「こんにちは、PRINCESS PRINCESSです!」とご挨拶。そして香ちゃん(こう呼ばせて!)が、「私たちは16年前に解散してしまったバンドなんだけど、去年、東日本大震災があって、5人で、1人じゃできない支援をやろうと言って、勇気と信念を持って再結成しました。今日はこんな素敵なところでできて、感激です!」と言い、演奏へ。残念ながら、ここでは詳しいセットリストは書けないのだけれど、「これ、聴きたかった!」という代表曲あり、「え、この曲もやってくれるの!?」という嬉しい驚きあり、全9曲ずっと耳と目が離せなかった。曲が進むごとに、歌は伸びやかに、演奏はグルーヴィになっていった。さらに、楽曲の強さやフロントの3人がステージを駆け回る姿からは、やはり何年も経てもスタジアム・バンドなのだと思わされた。それでいて、チャーミングなガール・パワーもたっぷり。5人は幾度も寄り添ったり、目を合わせたりしていて、バンドの雰囲気の良さが伝わってきた。香ちゃんから「私たちは、夏フェスというのは、再結成して初めての体験で。もう、ウハウハですよ。楽園だね、音楽聴きながらビール飲めるって!」と、とってもピュアな感想が出てくるくらい、5人とも楽しんでいるように見えた。
歓声を起こしたのは、やはり“Diamonds”。サビで広がっていくシンガロングに、笑顔の5人。そして、香ちゃんの「みんな暑いでしょ、大丈夫? 後ろのみんなまで届いてるかな……素晴らしい景色ね、たまんない!」という言葉から、「私たち、暑くて、お日様が出てて、夏の野外で、たくさんの人が拍手してくれる、こんな景色を夢に見ながら、25年前に作った、今にぴったりの曲があります」とはじまったのは、もちろん“世界でいちばん熱い夏”! 途中でカーッと日が照ってきて、彼女たち自身が、まさに《世界でいちばん大きな太陽》だと思った。
オーディエンスは、メンバーの名前を呼び続けているコアなファンから、代表曲で歓声を挙げるキッズまで、幅広かったが、最後の曲の頃には、一体となって盛り上がっていた。この奇跡に立ち会えたことに、心から感謝したい!(高橋美穂)