ルーツロックの魂を受け継いだ実力派デュオ:ラーキン・ポー。新作『ブルーム』についてナッシュビルの姉妹に直撃!


現在発売中のロッキング・オン2月号では、ラーキン・ポーのインタビューを掲載!

以下、本インタビューの冒頭部分より。



「ソングライターをやってて何が胸にグッとくるかって、自分達の書いた曲が自分以外の誰かにパーソナルなレベルで響いて、それが実際に個々人に変化をもたらしていることを実感したとき」


●3年ぶりのアルバム『ブルーム』、とても良かったです。レコーディングにあたり意識したのはどんなことでしたか?

レベッカ「前回の『ブラッド・ハーモニー』がものすごく成功して、そこで開拓した音楽的なテーマをさらに拡大させながらも、歌詞では新たな領域に踏み込んでみたかったのね。『ブルーム』はこれまでのアルバム以上に真の意味でのクリエイティブな共同作業を体現した作品になってるし、それをやり遂げた自分達を心から誇りに思う。曲作りを開始したのは2024年の1月なんだけど、そのあとグラミーを受賞して! その熱狂と興奮がさらに勢いを与えてくれた。それこそ自由に解き放たれたような、何でも自分達の思う通りにやっちゃっていいんだよってお墨付きをもらった感じだった」

●今回はとくにパーソナルでメッセージ性に富んだソングライティングを意識したとのことですが、何か大きなきっかけがあったのですか?

メーガン「ソングライターをやってて何が胸にグッとくるかって、自分達の書いた曲が自分以外の誰かにパーソナルなレベルで響いて、それが実際に個々人に変化をもたらしていることを実感したときで、嘘偽りのない正直でパーソナルな部分を出していくほどに、そこに共鳴してくれる人が多いことに気づくようになって。その発想を元にして今回もできるだけパーソナルな視点からアプローチしていったの」

●“イフ・ゴッド・イズ・ア・ウーマン”は、強いメッセージが込められたナンバーですね。こういう曲を書こうという気持ちは、早くから持ってたんですか?

メーガン「そうね、社会が女性に期待してる女性像みたいなものってあるじゃない? しかも、そのイメージが相当、型にはまったもので(笑)。何だろう……例えば、天使が常にフェミニンなイメージで描かれることに象徴されるように、女性は神聖で善良で、慈愛に満ちていて、世界を危機から救ってくれる守護神みたいな。単に生まれ持った性別だけで人口の半分をそっちのキャラに振り分けてその役割を期待するなんて短絡的かつ図々しいにも程があるでしょ(笑)。そこをあえておちょくってやろうと思ったわけ。神が女性なら、悪魔だって女性であっていいわけでしょ(笑)? そのほうがより包括的に人間ってものに忠実だし。女性だってドス黒いものを抱えてるし、悪役になることだって全然あるわけだから」

●アルバムタイトルともなった“ブルーム・アゲイン”は、どういうところから生まれた曲なんですか?

レベッカ「あの曲は実際に今回のアルバムで一番最初に書いた曲なの。曲作りの1日目に、今回は最初から最後まで全曲、完全に2人の共作にしようって誓いを立てたの。ちょうどその何か月か前にLAでライブをやったときにトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのマイク・キャンベルが来てくれてライブ終了後に彼が『2人でエヴァリー・ブラザーズみたいなスタイルの曲をやったらどう? 絶対ハマると思うんだけど』って提案してくれて、それで最初の日に『とりあえずマイクからの宿題を片付けよう』ってことで試しにエヴァリー・ブラザーズのスタイルで曲作りをしてみたんだけど、「こんなに簡単でいいの?」っていうくらいあっさり書けてしまって……もう本当に20分とかそんな感じでメロディが形になってて、それから2時間半以内にはもう歌詞が完成してたの。とはいえ、アルバムタイトルになるとまでは想像しなかったけど。『ブルーム(開花)』って言葉がまさにこのアルバムのテーマを象徴するぴったりの言葉だなあと思う」

(以下、本誌記事へ続く)



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