メニュー

日本のモッズ・シーンの証人、THE COLLECTORS。COUNTDOWN JAPAN04/05に続く、2度目となった出演である。もう今日で終わる2006年は、彼らにとって20周年という節目となった年だ。けれど、この日のライヴは後ろを振り返るものではまったくなく、20年に亘って活動し続けるTHE COLLECTORSの最新型を堪能できるものだった。冒頭の“Nick! Nick! Nick!”こそ初期の曲だったが、それ以外は最新作『ロック教室』を中心にしたセットリスト。若いオーディエンスにとっては、まさにそのタイトル通り、これ以上ないロック教室になっただろう。R&Bの黒いリズムに根を持ったベースライン。セミアコとVOXのアンプの組み合わせがもたらす英国の香り漂うギター。加藤ひさしの一筋縄ではいかないフックと歌詞。彼らはこれらを武器に日本にブリティッシュ・ビートが浸透するのを目撃してきたのだ。そして、彼らは今もその到達点を刷新し続けようとしている。“愛まで20マイル”も“未来のカタチ”も素晴らしかったが、最新作の“Thank U”の「Thank U for everything」というフレーズこそ、20年を迎えた彼らの本音なのだと思う。(古川琢也)