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ウホォ~、ホッホッというSEにのって4人が登場! 「人間、人間、人間、人間!」の“クロマニヨン・ストンプ”でステージは始まった。続く“キラー・ビー”でヒロトはで皮ジャンを脱ぎ捨てさらに疾走! 何だ、これは! いきなりとんでもないことなっている! ロックンロールのキモだけをえぐってぐっさぐっさと串刺しにして客席に放り投げている感じ。「我々はロッケンロールをやるためにやってきたました!」というシンプルなMCが途方もない説得力を放つ。半裸の胸に浮き出された肋骨や、究極にタイトなリズム隊にのったマーシーのあたたかくザラついたギターを聴いていると、これがロックだ、ロックはこれだけあればいいんだ、と断言したくなってしまうから、マジで危険な存在だと思う。中盤に演奏された“エレキギター”なんて、♪エレキギター エレキギター かっこいいぞ エレキギター しびれちゃう もう世界は俺のもの(2番は、もうすべてをぶっ飛ばせ)、というこれだけの歌詞で、ロックの真実をすべて言い切ってるのだ。“歩くチブ”では、銀色の筒を頭からすっぽりかぶってギラギラの恥部を演出し、さらに“土星にやさしく”、シングル“タリホー”、“弾丸ロック”で黒いスリムとコンバースの極細の足で宙を蹴り上げながら、世界をぶっ飛ばしてくれた。カッコいい! カッコいいーっ!! とアホみたいに叫びっぱなしの30分間だった。(井上貴子)