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 2日目GALAXYは昨日とは雰囲気が少し変わり、日本のオルタナティヴ・ロックを支えてきた中堅~ベテラン的存在のバンドが中心。その一発目は、もはや復活とか伝説とかいう枕詞がなくてもしっかり今に響くロックンロールを鳴らしているTheピーズ! 弊社フェス事業部にして旧知の仲である兵庫の前説中にふらっと出てきてたはるさん、「昼間っから年越しで行くぞ!」の一言で、グルーヴと真実が渦巻くピーズ・ワールドが展開されていく。「年寄り朝強いから、任しといて!」と力強い(?)お言葉も飛び出してたけど、ほんっと容赦なくぐいぐい飛ばす! さり気ないのに、力強い。憎いほどカッコいい3ピースに、キャリアだけでは生み出せない、選ばれし者のマジックを感じさせられた。 ピークは名曲“とどめをハデにくれ”で、GALAXYはダンスフロアに! 気付くといっぱいのオーディエンスで埋まっていた。



 続くTHE COLLECTORSは加藤氏のダンディな会釈とともに登場……と思ったら、いきなり超初期の“僕はコレクター”って反則でしょ!? ポップでスウィートな恋の歌に、手の波が揺れ、フロアは一瞬にしてトキメキに満たされる。「長いことやってます、19年目になりました」とは言ってたけど、いつになってもみずみずしいメロディを紡ぐことができる彼らは、マジで奇跡じゃなかろうか。年明け1月に出るニューアルバムに収録される“未来のカタチ”を聴いて、つくづくそう思った。“PUNK OF HEARTS”では、加藤が独特のダンサブルなハンドクラップでアゲまくって、ラストは“世界を止めて”!! イントロがはじまっただけで歓声に包まれる。新旧取り混ぜた惜しみなき名曲の嵐に、すっかりとろけさせられてしまった。



 はじまる前からほんっとたくさんのオーディエンスが待つなか登場したのはPolaris。様々なフェスで名アクトと称えられてきた実力への期待は半端じゃない。暗転後、真っ赤に照らされたのはツインドラム! 長いインプロにいつしか他のメンバーも加わり、そのまま“瞬間”へ。激しい音とビートのぶつかり合いに緊迫感に包まれたかと思ったら、一転して穏やかな“深呼吸”へ。緩急がさらりと行き来するのが心地いい。そして2曲を終えたオオヤが一言「気持ちいいねえ!」。その場の誰もがそう思っていたはずだ。野外もいいけど、彼らには大きな屋内も似合う。壮大な音の宇宙に溺れるような感覚を覚えるから。最後“光と影”まで、その感覚は一瞬も途切れることはなかった。(高橋美穂)

Theピーズ THE COLLECTORS
1 生きのばし
2 サイナラ
3 喰えそーもねー
4 yeah
5 バカになったのに
6 ミサイル畑で雇われて
7 ゴーラン
8 とどめをハデにくれ
9 脱線
1 僕はコレクター
2 TOUGH
3 恋はヒートウェイブ
4 未来のカタチ
5 グレートアメリカ
6 WINTER ROSE
7 NICK! NICK! NICK!
8 PUNK OF HEARTS
9 世界を止めて

Polaris

1 瞬間
2 深呼吸
3 檸檬
4 流星
5 光と影