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いよいよ始まったCOUNTDOWN JAPAN05/06、moon stageの3日間のスタートを飾ってくれたのは、チャットモンキー。11月にデビューしたばかりの新人だが、このバンドが素晴らしいのは天性のオルタナティヴなDNAを持っているところ。その魅力は今日のライヴでも爆発していた。1曲目の“恋の煙”も、“ハナノユメ”も、そのメロディーはチャートのド真ん中をいく「歌謡曲」な力を持っているのに、この3人の小柄な少女の手にかかると、とにかくそれはロックになってしまうのだ。オーディエンスも最後の“ひとりだけ”の頃にはすっかりチャットモンチー・ワールドに引き込まれていた。



そして、打って変わって2番手を務めるのは「ベテラン」、The ピーズ。しかし、はるさんの声をまた年末に聴けるなんて、なんて贅沢なのだろう。そして、新作『赤羽39』の曲がいいのだ。「COUNTDOWN JAPAN、昼間っから盛り上がっていこうぜ」という掛け声から“ノロマが走っていく”“リサイクリン”の2連発。「去年は1番目で、今年は2番目で、だから来年は3番目で、このまま続けていけば、一番デカいステージのトリだ!」なんていう、はるさんらしいMCもありつつ、最後の“とどめをハデにくれ”でまさにハデなとどめを刺してくれた。



続いて3番手は、スパルタローカルズ。やっぱこのバンドはライヴ強いわ。“GET UP!”、そしてお馴染み“ピース”とのっけから会場は爆発。「Shall we ダンス? Shall we バレリーナ?」というMCが物語るように、スパルタローカルズの音楽は無性に人をグングンと踊らせてしまう、そんな力がある。そして、「さっき食ったタイカレー吐きそうになっちまったよ、このタイカレー!………………よし、もうなんでもよくなってきたぞ」という謎のMCと共に最後に披露されたのは“希望”。でも、なんだかそれが感動的な風景になってしまう、そんなライヴだった。



そして、この日のmoon stage前半戦、最後を飾るのは、つばき。とにかく「歌」が書けるこのバンド。その歌の力はここでも健在だった。“昨日の風”も“めまい”も、そのメロディーと言葉がどんどん入ってくる。「今日のために今まで頑張ってきたんじゃないかと思うくらい、最高に楽しいです。このフェスは魔法にかかってるよ」というMCもありつつ、最後に演奏されたのは“花火”。「季節外れの花火をしようぜ」という一説から始まる感動的なこのバラード。最後まで「歌」の力を見せつけた、そんなステージを披露して、彼らはステージを降りていった。(古川琢也)