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チャットモンチーにとっての2008年がそれはそれは重要な1年だった、ということに異論を唱える者はいないだろう。一歩も引かない「攻め」のシングル3 枚をコンスタントにリリースし、ロック・イン・ジャパンをはじめとした各種夏フェスでも大車輪の活躍。そして何と言っても念願だった武道館2DAYSを成功させた今年は、単なる「飛躍」以上の意味を持つ、ひたすらエポックメイキングな1年だった。今日のEARTH STAGEは、いわばその集大成とも言えるライヴ。まずオープニングは最新シングルの“染まるよ”から。スロー・メロディから始まり、徐々にアップテンポになりながら一気にクライマックスへと至るチャットのロックバンドとしての「進化」を決定づける1曲だ。それにしても今日は、絵莉子、晃子、久美子3人のステージ上での佇まいが抜群にカッコいい。演奏中はちょっと近づきがたいオーラすら漂っていた。とはいいながらもMCになると、久美子「決めました! 来年親知らず抜きます!」 絵莉子「あれ、骨削るんちゃうの?」 晃子「せっかく決めたんだから、そんな怖がらせない!」といつものはんなりなチャットの姿も見せてくれる。でも曲になると一転、一気にシリアスなロックバンドモードへ。特に来年リリースの“Last Love Letter”(新曲)は、晃子のエッジなベースラインが印象的なチャット曲の中ではかなりヘヴィなチューン。とにかく濃密であっという間のライヴ、ラストナンバーは“風吹けば恋”。「ガールズバンドなのに」「3ピースなのに」、なんていう枕詞はもはや彼女たちには必要ない。まぎれもなくチャットモンチーは、僕らのロックバンドとなったのだから。(徳山弘基)