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実は今年、“ロックすごろく”を登り上げたバンドはホルモンだけじゃない。チャットモンチーも1年で着実に実績を積み、前回のMOONからいきなりEARTHに駆け上ってきた出世頭。って、なんかチャットモンチーの透け通るような等身大のピュアネスに“出世頭”というギラギラした言葉はあまり合わないけど、2006年、彼女たちは彗星のごとく音楽シーンをすさまじい勢いで登り詰めていった。ステージに登場したときは、緊張感が垣間見られる3人だっただけど、まさにその勢いを象徴した絶好調のシングル“シャングリラ”(2曲目に演奏)をキッカケに、徐々に演奏、振る舞い、MCとすべてが堅固なものに変貌していくのがヴィヴィッドに伝わってくる。そして、彼女たちのずば抜けた才能を音楽界に見せ占めた“恋愛スピリッツ”。橋本の切迫したヴォーカルがEARTHの隅っこまで、まったく隙なく埋め尽くし瞬間、チャットモンチーがもはや“新星”という言葉では形容できないアーティストになってしまったことを感じる。ここまでタフなバンドだったとは。彼女たちにとって2007年も必ず特別な年になるだろう。(内田亮)