「全部ぶっ壊せマクハリー！」とスタートしたGLORY HILLのステージ。JUNYAの閃光のようなギター・フレーズが煌き、今にも爆発しそうなエネルギーに満ち満ちたパンク・ナンバー“GET UP”から演奏をスタートさせる。畳み掛けるように今度はファスト＆メロディアスな“ステアウェイ”だ。ソリッドなKENSAKUのドラミング、そしてグルーヴィなKo-01のベース・プレイ。端正な均衡をキープしながら、グロヒルのアンサンブルは熱源そのものと化して転がってゆく。「初日が熱かったらいいと思わない!? 俺らもぶっ飛ばしていくからさー！」とTAKUYAが更に煽り立てている。
“イノセント”では、そのコーラス部の伸びやかなシンガロング・フレーズに多くのオーディエンスがジャンプしながら声を上げる。照明がそのうねる波のようなオーディエンスたちの姿を照らし出していて、すばらしい光景だ。「今年もアルバム出してツアーして、でもいろいろとアレ出来なかったなー、ってこともあって。その思いを残してゆくことが、次に繋がると思います」とTAKUYAが語る。そんなふうに少しずつ積み上げられてきたものが、例えばこのグロヒルの鉄壁のアンサンブルであり、優しく熱いメロディなのだろうな。（小池宏和）