こちらもCOUNTDOWN JAPAN初登場となる４人組、ザ・ビートモーターズがCOSMO STAGEに登場。自ら行っていたサウンド・チェックで既にズブズブにルーズでぶっといロックンロールを鳴らしてしまっていたが、本編１曲目の“愛をさがして”から秋葉(Vo./G.)の絶唱ソウル・シャウターたる喉がとんでもない。紛れもなくロックンロールに選ばれている声。それ自体がバンドのアンサンブルやビート感やグルーヴを「これしかねえだろ」と主張して決め付けてしまっているような声。「こんばんはー、ザ・ビートモーターズです！おお、いま（オーディエンスの歓声に）眩暈がしました」と軽快なMCを決めるのはギタリストの木村であり、秋葉はそういうときに俯き加減だったりする絵に描いたようなシャイ・ガイなのだが、いざ演奏となると「変わる」男。“夢のしわざ”などのメロウなソウル・チューンももちろんいいし綺麗なメロディ・ラインがするすると伝わってくるのだが、やはりビートモーターズ最大の武器は“9to5”“ジェット先生”などの爆裂ロック・ナンバーである。たとえ譜面の上では簡単そうでも、他の誰にも真似できないロックンロールなのだ。音楽にはそういうことがある。ドラマティックな演奏の中に、秋葉がハンド・マイクでこれでもかと叫び歌う“ばらいろの世界”まで、本当に一瞬に感じられたパフォーマンスであった。（小池宏和）