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転換中のセッティングでは、「♪リハーサル、リハーサル」とユニークにして巧みなコーラス・ワークを聞かせていたLOVE LOVE LOVE。「どうも、こんばんは! 今日はよろしくお願いします!」と寺井孝太(Vo&B)が元気よく告げて始まった本番でも、美しい3声のコーラスと弾むバンド・アンサンブルで“レイニーディ”を奏で、MOON STAGEを温かなムードで包んでいく。ドラム、ベース、ギターという最小限の編成で生み出されるシンプルなサウンドには、3人の人柄が滲み出たようなチャーミングな魅力があって(寺井の甘い歌声もその一因だろう)、聴いていて思わず顔がほころんでしまう。「今年も終わりですけど、みなさん思い残したことはありませんか? 大丈夫ですか??」とMCで寺井が問えば、「ないー!」と応えるお客さん。「俺もないです(笑)。精いっぱい演奏していきたいと思いますので、みなさん最後の最後まで楽しんで帰ってください!」と寺井が続けて“夕焼けルーシー”へ。ふくよかなリズムを、ふくよかな体躯で(失礼!)生み出す澤本のドラミングにあわせてお客さんの体が揺れる。「今年はメジャー・デビューして、初めて南は鹿児島から北は北海道まで行ったんですけど、今日無事にこうして31日を迎えられてとても嬉しいです!」と終盤に寺井。「来年は1月に『空想パドル』というミニ・アルバムがリリースされたり、2月には“プラネタリウム”というシングルがリリースされたりします。いいアルバムとシングルが出来たと思うので、お年玉を使いすぎないで残しておいて(笑)」と念押しして、その新作から“タシカなカタチ”、そして“プラネタリウム”を披露してフィニッシュ。彼らの良質なポップ・ソング、そして飾らないキャラクターを身近に感じることが出来たステージだった、(奥村明裕)