午前3時すぎ、COSMO STAGEに突如山下達郎“Sparkle”が鳴り響けば、竹内電気のお時間だ。1月1日、外に出れば真冬の空気が肌を刺す真夜中に、真夏の爽やかな涼風を運んできたかのようなキラキラと眩しいサウンド。これはこの時間、この場所で聴くとずいぶんとキく。斉藤(G/Vo)をはじめとするメンバーの見た目とは数光年の隔たりがあるし、山下(Key/Vo)の「みんな抱きしめたいです!」というMCにもフロアはざわつくし、物販の告知でやたらと「汗」を強調してTシャツやタオルをアピールする斉藤もどうかと思うのだが、甘酸っぱくも切ないメロディと歌詞が、祭りの終わりに去来する寂しさと相まっていっそうダイレクトに刺さってくるのだ。もちろん、そんな寂しさや切なさを追い払うようにバンドは思いっきりアッパーに、思いっきりポップに突き抜けるし、「2010年は突っ走ります!」と気勢を上げる。オーディエンスもそれに応えて思いっきり体を揺らす。しかしそうすればするほど、曲の合間には言葉にできない切なさが訪れるのである。最後の曲では「まだ体力残ってるんだろ!? 一騎打ちじゃー!!」と叫ぶ斉藤だが、そうやって演奏しはじめた曲が“Hello, Mr. Regret”だったりするのだから、泣けてくる。うう、甘酸っぱい! さあ、次はいよいよオーラス、Scoobie Doだ!!(小川智宏)
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