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日本のロック・ギタリストの歴史を考えたとき、必ずそこに名前を刻まれるであろう2人、仲井戸麗市と土屋“蘭丸”公平による麗蘭。今冬のCOUNTDOWN JAPANにも出演してくれたわけだが、なんとひたちなかにも登場。しかし、さすがというべきステージだった。30分でわずか3曲。このほとんどを2本のギターの絡みで見せるのだ。1曲目の“HUSTLE”は初出は麗蘭のアルバムではなくて、仲井戸麗市のソロ・アルバムの曲だが、蘭丸がプロデュースした曲で、とにかくこのグルーヴが気持ちいい。蘭丸のカッティングに、非常に味わい深い仲井戸麗市のソロが絡むことで、グルーヴが生まれていく。2曲目の“あこがれのSouthern Man”は、仲井戸麗市のボトルネックが最高。その音ももちろんだが、弾き終わった後にちょっとした余韻が生まれるのだ。でも、この日のハイライトは、最終的に10分以上に及ぶ“今夜R&Bを…”だろう。R&Bの偉人の名前を挙げていくファンにはお馴染みの曲だが、そう、ただ名前を挙げていくだけなのに、そこには偉大な音楽への深い愛情と畏怖が息づいている。「ありがとう。ボン・ジョヴィでした」。この人たちにしか言えない冗談とともに、麗蘭の面々はステージを降りていった。(古川琢也)