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昨年に続き2度目の出場のシュノーケルは、4月に出たシングル“天気予報”のカップリングだった、ユニコーンのカヴァー“おかしな2人”で始めるというやや反則気味のスタート。と思ったけど、これオリジナルは確か3rdアルバムの曲だから1989年なわけで、そんな20年近くも前の曲、みんな知ってるのか? とやや不安になったものの、みんな元曲を知ってるからなのか、それともシングル聴いて予習していたのか、あるいは知らなくても関係ないのか、見事にアタマっから盛り上げる。「今日ここにいない人がひがむくらい、すてきな時間をすごしましょう!」という西村のMCをはさんで“無能の人”に続き、リリース寸前のニュー・シングル(8月8日だそうです)“奇跡”を披露。夏の空気にしっとりと溶けていくような、美しいミドル・チューンでした。にしても。僕は2年くらい前、このバンドのおそらく東京初ライヴを観ているんだけど、ほとんど別のバンドみたいにたくましいライヴをやるバンドになっているなあとつくづく思う。ただ、西村のやたらはかなくて切ない歌いっぷりだけは、相変わらず細くて、でも必死で切実で、そこがさらにすばらしいことになってもいる。すばらしいライヴだった。あと、ラスト“波風サテライト”で、汗のせいかずり下がってくるメガネを必死でキープしながら熱唱しているさまも、なんかよかったです。(兵庫慎司)