![](/sp.gif)
![](/sp.gif)
続いて"ACTION!!!!""GET AWAY""ロマンチスト"と、ニュー・アルバムからのナンバーが続く。中でも"ロマンチスト"のブルージーなメロディが紡ぐサイケデリアが、WING TENTでデッカいトグロを巻いていくさまは震えるほど美しく、そして感動的だ。ニュー・アルバムのリリースに至るまで、度重なるメンバー・チェンジやライブ活動休止など、さまざまな受難を乗り越えてきたKING BROTHERS。そこで改めて膨れ上がったロックンロールへの愛情と渇望心を、極限までスパークさせて生み出した新たな楽曲たちが、過去の曲にも負けないスケールとエネルギーを持つことを力強く証明した瞬間だった。
「ここからは古い曲やりますよー! そこにいる人、踊らずに帰れると思うなよ!」というKEIZOの挑発に続いて鳴らされたのは、"マッハ・クラブ"!! この世に潜む闇も膿もすべて抉り出してしまうような爆裂ビートがWING TENTを縦横無尽に駆け巡る中、MARYAのマイク・パフォーマンスが始まる。
「久しぶり! 感無量でございます! たくさんロックンロールが鳴ってる中、ここに来たロックンローラーたち。ここを選んで来たんだろ!?」轟音のような歓声、突き上がる拳、ステージ上で振り回されるマイク。そしてすさまじい熱を放射しながら、闇のその先へと迷いなく突き進んでいくグルーヴ……。もう、これを最高と言わずに何と言う!! そのままラスト"ルル"へとノンストップで突入し、その熱すぎるステージはあっという間に幕を閉じた。
そしてアンコールは、「僕らがはじめて作った曲です!」という"魂を売り飛ばせ!"。《魂を売り渡し、ブルースを手に入れた》と歌うKEIZO。デビューから10年以上も過ぎた今だって、彼らはいまだにロックンロールとブルースに魂を明け渡しつづける呆れた輩だ。そう、ロックンロールに歳なんて関係ないのだ。
まさに感無量の40分。「キンブラ、ここにあり!」と叫びたくなるような圧勝のステージだったが、9年間彼らを待ちわびたファンにとっては、まだまだ物足りないらしい。それを象徴するかのように、4人がステージを去った後でもダブル・アンコールを求める歓声がしばらくの間鳴り止まなかった。(齋藤美穂)
![](/sp.gif)
KING BROTHERS のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ