昨年発売したアルバム『HOPE』で、揺るぎない芯の中に洗練された美しく力強いメロディを込め、最高に開放感にあふれたバンド・アンサンブルを聴かせてくれたLOCAL SOUND STYLEが、ROCK IN JAPAN FES.に初登場! 8月1日に価格はダウンロードする人自身が決めるという異例のスタイルでリリースしたばかりの新曲"The Symphony"の高らかなギター・イントロが鳴り響くと勢いよくメンバーが登場。「ROCK IN JAPAN! いくぞー!」という合図とともに8分にも及ぶ壮大でドラマティックな展開で魅せる同曲に突入した。突っ走っていくようなスピード感溢れたパートから、一気にテンポダウンして荘厳なストリングスをバックに大きなシンガロングを巻き起こしていくというこれまでのLOCAL SOUND STLYEにはなかったナンバーで攻めていく。そのままの勢いで"Carry On"へなだれこみ、黒瀧(B)がハンドクラップを促すと、フロアは終始手拍子とジャンプに包まれ、前方は砂埃が舞うほどの盛り上がりを見せた。
「初めまして! LOCAL SOUND STYLEです。2日目の朝からガンガン盛り上がってこうぜー!」と荒関(Vo/G)が挨拶をすると"Life Goes On"をプレイ。爽快感に満ちたメンバーの笑顔、無数の拳が突き上がるフロア、みるみるうちにSeaside Stageを鮮やかなスカイブルーに染めていくようだ。青森出身の彼らだが、MCでは黒瀧が独特な津軽弁で早口に語る。「この大自然に囲まれた中でライブができるなんて、非常に鳥肌がたってます。10分くらい前には(お客さんが)2列目しかいなかったのに、始まったら後ろまで埋まっていて」。フロア後方まで埋め尽くしたオーディエンスを見て「5万人くらいいるべ。さっき一生懸命数えたよ」と感無量の様子。そして、疾走感満点の"Starting Over"に突入。キラッキラッの光を放つようなメロディを浴びて、踊りまくるオーディエンス。自然に囲まれ海風の心地よさを感じながら、希望に満ち満ちた彼らのバンド・アンサンブルを全身で受け止めることができるというこの多幸感。この時間、この場所で彼らのライブを体感した人の特権だ。ラストは開放感に溢れ、振り切れたテンションでメンバーもオーディエンスもハイジャンプで見舞った"Get Out"で締めくくる。Seaside Stageのトップバッターにふさわしいアクトだった。(阿部英理子)
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