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朝方まで降っていた雨もすっかり上がり、青々とした大空が果てしなく広がる初日のひたちなか。ROCK IN JAPAN 2011 SEASIDE STAGEのトップバッターを飾るのは、地元茨城県は水戸市出身のミクスチャー・ロックバンド、B×A×G! 昨年は「RO69JACK2010」の覇者としてWING TENTに立ち、朝一にもかかわらずたちまちステージを超満員にしてしまうという偉業を成し遂げた彼ら。今年は一般枠としての出場である。定刻になり、フロントには「B×A×G」、バックにはでっかく「楽」という文字があしらわれた、お揃いの真っ赤なベースボールシャツに身を包んだ6人が登場。「楽しむ準備はできてますか! 行こうぜロッキン! やろうぜROCK IN JAPAN! 行こうぜー!」というNAOI(Vo)のコールから、ライブは“Days”でキックオフ! エモーショナルなボーカルを響かせるNAOIと、速射砲のようにラップをたたみかけていくHIRO(Vo)を筆頭に、オーディエンスを煽り倒しまくるアグレッシヴなステージングで、場内の熱を一気に沸点まで跳ね上げていく。激しくディストーションのかかったグルメ山本(G)のギター・リフが存在感を発揮した“NAMIDA”、「アガりてえやつはガンガン飛び跳ねてくれ!」というNAOIのアジテーションからの灼熱のパーティー・ナンバー“B Festival”、YOYO(B)とE-HARA(Dr)の生み出す重厚ビートとO2(DJ)によるサイレンのような同期サウンドがオーディエンスを強襲した“SYB”。セットリストが進行していく度に目に見えて高まっていくステージの一体感は、「みんなで良い一日にしよう!」というNAOIの言葉の後にドロップされた、ミクスチャー・アレンジの“WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~”(H Jungle with tのカヴァー)で最高潮に! ひとしきり場内の両手を大きくスウィングさせた後のクライマックスには、「特に地震がなんだって、俺らはここが地元だけど、何も話しません。今日はとにかく何もかも忘れて最後まで楽しんでいきましょう!」(NAOI)と“Believer”をプレイ。爆音の中、「行けるかひたちなかー!」というNAOIの絶叫にオーディエンスの拳が天高く突き上がった瞬間は、B×A×Gのミクスチャー・ロックがオーディエンスの心を文字通り「揺らした」ことを証明する、圧巻のハイライトシーンだった。そして見事に初日のトップバッターを完遂し、笑顔でステージを後にしていく彼らに、オーディエンスからの大音量の「B×A×G」コールが送られた。(前島耕)