メニュー


初日LAKE STAGE、2番手の出演アーティストはRHYMESTER! まずはDJ JIN が登場して"After The Last-Intro"のトラックを鳴らし、そして野太い声で宇多丸とMummy-Dをステージに呼び込む。3人が3人とも、完全に真夏迎撃体勢のTシャツ&ハーフパンツというクールビズ?な出で立ちである。今年リリースされたニュー・アルバム『POP LIFE』同様、"そしてまた歌い出す"への流れでステージをキックし始める2人のMC。《歌ってる場合ですよ》のフックが、リリース時よりも遥かに大きな意味を帯びてLAKE STAGEに響き渡る。そして、この炎天下に灼熱のラテン・バウンス・チューン"付和Ride On"をドロップ! 頑張る妙齢の2MC&1DJに負けじと、一面のオーディエンスも跳ねる跳ねる。
「さあ、去年はSOUND OF FORESTでいい感じだったんだけど、(LAKE STAGEに)やってきました! ここは体に良くないですよ! まあこっちに集まってる方はRHYMESTER軍団ってことで。RHYMESTER軍団はこのあと、あちこちで悪さの限りを尽くしますからね。まあでも俺たちがここに呼ばれてるってことは、つまりこの時間のこの温度、この感じが、"ちょうどいい"」と宇多さんが繋ぎ、仙台の星・DJ Mitsu the Beatsプロデュースの極上ジャジー・ブレイクスとメロウなラップが、まるで涼風を運ぶように流れ出す。ああ、極上な瞬間。続いては7月にリリースされた、こちらもDJ Mitsu the Beatsの手によるトロピカル・チューン"フラッシュバック、夏。"だ。こちらも最高に気持ちいい。
ところが宇多さん、「でも、みんなこっちに来たこと後悔します」と一転してワルな顔を見せる。鳴り響くのは極悪なベース・ラインとぶ厚くダーティーなサウンドのレイヤーで届けられる新曲"ザ・サウナ"だ。うわあ、暑苦しい。さすがに大人の夏の味である。更にはゲストとしてCRAZY KEN BANDのギタリスト、小野瀬雅生が呼び込まれ、「つらい夏は今年だけじゃねえぞ! これから何年も何十年も襲い来る。それに付き合っていく気はあんのかよ!」と宇多さんが熱を帯びた声で語る。スペシャル・セッションとして披露された"サマー・アンセム"でまたもや太陽の下、LAKE STAGEが大きく弾ける。そしてラストは何度でも再起を誓う"ONCE AGAIN"を大きなコール&レスポンスとともに披露してフィニッシュ。多彩な夏の表情を描き出しながら、最後は我々の生活に最も効果的なエネルギーを注入してくれた。ありがとう、RHYMESTER。(小池宏和)