メニュー

オープニングSEに乗って威勢よくステージに身を躍らせ、開脚ジャンプ一発! そんなオカモトショウがイントロの中で叫ぶ。「よーく来たなみんなー! 準備はいいかー!?」とパンキッシュに繰り出すのは、いきなりの若きリビドー全放出パンク・カヴァー、ザ・ルースターズ“恋をしようよ”だ! WING TENTを埋め尽くし溢れ返ったオーディエンスと共に全身全霊のロックンロールをブチ撒ける。続けて重量級グルーヴで爆走する“Run Run Run”を放ち、50年代風ロックンロールのプリミティヴなエネルギーを叩き起こす“Run Chicken Run”では、オカモトレイジ(Dr)、ハマ・オカモト(B)、オカモトコウキ(G)とメンバーが順にコールされる。ショウが《満足できない》と率直に思いを吐き出す“Baby Don't Stop”の後には、ファンキーなプレイが光る“Beek”と、ここまではアルバム『10'S』収録曲を一息に、ズラリと並べ立てて見せた。
「新宿から来たOKAMOTO'Sです! なんかすごいジャケット着て登場した俺だけど、全っ然暑くなかったからね!」とオカモトショウ。ここで披露するのは、9月にリリース予定となっているOKAMOTO'Sの新作から“アイのテーマ”だ。バンドの賑々しいユニゾン・コーラスとショウの大ジャンプによってWING TENT内の温度が跳ね上がってゆく。更に驚きだったのは、「じゃあ、スペシャル・カヴァー・ナンバー、聴いてくれ!」とショウが告げて披露された、本日のGRASS STAGEトップ=Dragon Ashによる“I♥HIP HOP”とRUN DMC“Walk This Way”を豪華マッシュアップした1曲だった。いや、それぞれ元曲がカヴァーみたいなところもあるので、さしずめ最強のロック遺伝子とヒップホップ遺伝子を配合した孫カヴァーといったところだろうか。がっちりと盛り上がったところに、数日前にリリースされたばかりのOKAMOTO'S史上初となるシングル“欲望を叫べ!!!!”を投下する。まだまだ若いバンドであることは事実なのに、見事なステージングである。今回のステージを締め括る楽曲は“笑って笑って”。現代の若き世代を代表するロックンロール・バンド、OKAMOTO'Sは、この夏も確かにゴキゲンだ。(小池宏和)