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サウンドチェック中は“アイのテーマ”を爆音で掻き鳴らし、WING TENTに向かうお客さんを慌てさせていたOKAMOTO’S。大歓声に迎えられてオンステージした本番は、7月18日リリースの最新シングル“青い天国”からスタート。20代前半ならではの衝動とリビドーをギュッと凝縮させたようなミドルテンポの音塊を投下して、満場のWING TENTを大きく揺さぶっていく。続く“笑って笑って”では、首に巻きつけたゼブラ柄のスカーフをひらめかせながら、オカモトショウ(Vo)がオーディエンスを煽る。さらに「新曲を聴いてくれ!」と“ミスターファンタジスタ”へ流れると、バッキバキのリフとビートがせめぎ合う土石流のようなグルーヴをバンドは叩きつけ、場内のヴォルテージを無尽蔵に引き上げていった。

オカモトコウキ(G)&ハマ・オカモト(B)のソロ・パートでフロアを沸かせた“Beek”を経て、次に鳴らされたのは“マジメになったら涙が出るぜ”。“青い天国”とともに両A面を飾る最新シングル曲である。スペイシーなギターフレーズと、焦燥感に満ちたメロディが青白くスパークするこの曲は、従来のOKAMOTO’Sの曲にはなかったようなシリアスなエモーションが全放射的に溢れ出すアンセム。先ほどまで濃密なグルーヴがトグロを巻いていた場内に、キラキラと煌く音の粒が降り注いでいく感じが、なんとも爽快だった。

その後はクライマックスへ向けてノンストップのダンスタイム! ハイスピードで転げ回るロックンロールと「やりたいだけ!」のシンガロングで場内をひとつにした恒例の“恋をしようよ”、グルーヴィーに疾走する“欲望を叫べ!!!!”を連打して、オーディエンスの腰をひとり残らずくねらせて大団円を迎える。スタンドマイクを天高く掲げたりマラカスを振り鳴らしたりととにかく忙しく動き回っていたオカモトショウや、真っ赤な髪を激しく揺らしながらダイナミックなビートを打ち鳴らしていたオカモトレイジ(D)ら、4人のキャラが立ったパフォーマンスも冴えていた、とても華やかなフィナーレだった。(齋藤美穂)