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ついに最終日を迎えたROCK IN JAPAN 2011。今年はじめて朝からピーカンの天気に恵まれた中、WING TENTには朝一番から軽くキャパをオーバーするほどの観客が詰めかけている。ヴォーカル&ギターとドラムのふたり編成によるストイックなせめぎ合いで、ファンク/ヒップホップ/ハードコアなど多彩な音をブチかます雅-MIYAVI-。その記念すべきROCK IN JAPAN初出演のステージを、今や遅しと待ち構えているのだ! サウンドチェックの段階から強烈なビートを響かせてテントをぶるぶると震わせていた雅-MIYAVI-とBOBO。ギャイーン!とギターをストロークさせて黒いハットとジャケットに身を包んだ雅-MIYAVI-が悠々と現れると、「みやびー!」という怒号のような歓声が上がる。そして“WHAT'S MY NAME?”の強烈なグルーヴが放たれた途端、全身を駆け抜ける激しい電流! とても1本のギターとシンプルなドラムセットのみで構成されているとは思えない、破格の情報量と熱量を持ったサウンドがオーディエンスを震撼させていく。おそらく今日はじめて雅-MIYAVI-を観る人も多いことだろう。1曲目が終わった時点で、目をひん剥いて「かぁっこいー!」と呟く観客の姿が早くもあちこちで見られた。
さらに“SURVIVE”では鋭いノイズを攻撃的に響かせ、“CHILLIN' CHILLIN' MONEY BLUE$”ではブルージーなギターを表情豊かに奏でる。大きく身体を反らせて饒舌なギターを弾き鳴らす雅-MIYAVI-と、ドラムマシーンのようにひたすらソリッドなビートを打ち鳴らすBOBO。このふたりが居あい抜きのごときスリリングな共鳴を繰り広げるたびに、オーディエンスから驚嘆にも似た声が上がったのは言うまでもない。サウンドの凄みは勿論のこと、ふたりが互いのエナジーを極限までぶつけ合ってパフォームする姿それ自体が、血なまぐさくて、セクシーで、剥き出しなロックの真髄そのもののように感じる。「踊ってくれますか?」という言葉から雪崩れ込んだ新曲では、バキバキとメタリックなギターとしなやかなビートにWING TENT中がハイ・ジャンプ! さらにラスト“FUTURISTIC LOVE”ではカオティックな轟音をダイナミックに響かせて、WING TENTを完全掌握した雅-MIYAVI-。朝っぱら脳天がブッ飛ぶ衝撃のステージに、早くも放心状態だ。(齋藤美穂)