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ROCK IN JAPAN FES.2012、2日目も朝からピーカンの天気。そんな中、唯一の屋内ステージであるWING TENTのトップバッターを務めるのは、RIJF初出演のkilling Boy。COUNTDOWN JAPAN 10/11で初ライヴを行った、木下理樹(ART-SCHOOL)と日向秀和(ストレイテナー/Nothing's Carved In Stone)によるユニットだ。定刻になると、SEに乗ってサポート・メンバーの大喜多崇規(Dr/Nothing's Carved In Stone)&伊東真一(G/HINTO)を交えた4人が登場。“talking about angels”へ突入するなり、耳をつんざく伊東のメタリック・ギター&ひなっちのスラップ・ベース! その切れ味の鋭さに、オーディエンスは呆気にとられて立ち尽くしているといった様相だ。続く“you and me, pills”では、冒頭からカラフルなアルペジオが疾走。ステージ中央で腰をくねらせながらベースを弾き鳴らすひなっちにつられて、フロアも徐々に躍動的になっていく。

そして。オーディエンスのダンス熱に火をつけたのが3曲目の“Frozen Music”。バッキバキのベースラインと艶やかなギターが絡み合い、終盤に向けてみるみる熱量を増していくアンサンブルだ。4人が本能のままに音をぶつけ合った、長い長いアウトロの覚醒感と陶酔感が凄まじい。そのまま“1989”“in the corony”“xu”とダンス・ナンバーを畳み掛け、キラー・チューン“Confusion”で一気にバースト!

理樹「killing Boyは初めてロック・イン・ジャパンに出ます。こんなに集ってくれてどうもありがとう。……(ひなっちに向かって)他になんかある?」
ひなっち「(無言で首を振る)」
MCは相変わらず言葉少なだったけど、挑発的なまでに快感のツボを刺激しまくるダンサブルな轟音は、それだけでオーディエンスの心を十分に鷲づかみにしていたと思う。そしてラストは“Call 4 U”。ダンサブルに染め上げられた場内の熱気を鎮めるかのような、妖しく、ダークに、ゆったりと甘美で透明なサウンドスケープが広げられた。(斎藤美穂)