メニュー


「えー、今日は1年間の成長を確かめにきました。いざ、サラバ――ズ!!」(古舘佑太郎/Vo&G)と、不敵かつ挑戦的なシャウトからライブは幕を開けた。そう、昨年もSEASIDE STAGEを沸かせてくれたThe SALOVERSが、昨年同様1曲目から一気呵成にスパート! 独特の詩情と文学性をエモーショナルに炸裂させて瞬く間にオーディエンスを巻き込み、フィールド一面に腕を突き上げさせてみせる。9月にはメジャー・デビューを控え、この1年で見違えるほどたくましくなったことが熱量マックスなパフォーマンスから手に取るように伝わってくる。中でも観る者を惹きつけてやまない、フロントマン・古舘の威風堂々たる存在感は、どうだ。ピート・タウンゼントさながらに腕を振り回してギターを掻きむしる藤井のステージングも鮮烈だ。

「みんな暑いけど、せっかくなんでまだまだ楽しもうよ!」(古舘)と呼びかけ、後半も“ディタラトゥエンティ”、そして「ホント、あっという間でした。もう最後です。(お客さんから悲鳴に近い「えぇーっ!」が!)。まぁ、たぶん、みんなもすごく暑いと思うけど、台湾の方がもっと暑いから!」(古舘)と、持てるすべてを“オールド台湾”に託し、フィールドからも「台湾! 台湾!」の大合唱が勃発! 「ありがとう!」と一切の未練なくステージを去る4人に宿っていたのは、「どうだ!」と言わんばかりの自信と、「まだまだこんなもんじゃねえぞ!」という野心的な闘志――間違いない。The SALOVERSは、もっともっと凄くなる。(奥村明裕)