モリッシーがモリッシーになるまで――『イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語』を観た


シネクイント他、全国ロードショー中 © 2017 ESSOLDO LIMITED ALL RIGHTS RESERVED
モリッシーが5月22日に還暦を迎えた。週末公開されたこの映画を観ると、彼がこの茨の季節を生きぬいてくれたことを、さらにいっそう祝福したくなる。

本国でも激しい賛否両論が飛び交い、友人はこれはモリッシーではないと否定するが、それはまったくもって正しい。だって、ここにいる少年は私たちが知っているモリッシーではないからだ。

とても退屈な街に、ものすごい才能を持った少年がいた。
という寓話のような物語で、だから「伝記映画」と捉えるとちょっと違和感があるかもしれない。

この作品のメッセージはひとつ。マンチェスターは退屈以外何もない街、だということ。
そして、それは何もイギリスに限った話ではなく、地方で思春期を送った人なら誰しも共感する普遍的な感覚だ。そうでなくても、この退屈に押し殺されそうな恐怖と閉塞感に身に覚えのある人は、世界中にたくさんいるはず。

そんな中で聴くロキシー・ミュージックやニューヨーク・ドールズの音楽は、本当にきらきら輝いている。

本作が長編初監督となるマーク・ギル監督は、マンチェスター出身だ。

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モリッシー役を演じたジャック・ロウデン、『ダンケルク』に続きトム・ハーディと共演する『Fonzo(原題)』が楽しみ。
そして彼の友人であるアーティスト、リンダーを、『ダウントン・アービー』の三女・シビル役のジェシカ・ブラウンが演じていて、とても素敵だった。
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本作とのコラボ・イベントも開催中なのでチェックしてみてください。(井上貴子)

1.タワーレコード渋谷店 公開記念キャンペーン   
タワーレコード渋谷店6F 洋楽コーナーを中心に『イングランド・イズ・マイン』公開記念キャンペーンを開催。映画の秘蔵スチールのパネル展や、ザ・スミスやモリッシーの関連商品の対象商品ご購入者に特製ステッカー特典プレゼントなどあり。

・パネル展『イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語』
場所:タワーレコード渋谷店 6F洋楽コーナー
期間:5月17日(金)〜6月末(予定) 入場無料

・タワーレコード限定特典付きムビチケカードの特別販売。(6F洋楽コーナーにて販売中)
① 特製Tシャツ付きムビチケカード 4000円
② 特製ステッカー付きムビチケカード 1400円
③ ザ・スミス/モリッシー商品ご購入で、特製ステッカーをプレゼント
詳細→渋谷店NEWS: http://towershibuya.jp/news/2019/05/20/134079

2.+Véganique自由が丘スペシャルメニュー「スティーブンのトースト・ランチプレート」
モリッシー60thバースデーケーキ(上写真)を作成した自由が丘のヴィーガン&オーガニックレストランで、ヴィーガンのモリッシーと、映画の中でモリッシーが食事をするシーンをイメージした期間限定スペシャルメニューが提供されます。(ランチタイムのみ)

期間限定スペシャルメニュー「スティーブンのトーストランチプレート」
期間:5月31日(金)〜 6月18日 約2週間 (水曜定休)
[ランチタイム]12:00-15:00(L.O 14:00) 価格:2,160円(税込)

場所:Plus Véganique JIYUGAOKA プラスヴィーガニック自由が丘
住所:東京都目黒区自由が丘 1-19-23 自由が丘駅正面口/徒歩10分) 
TEL: 090-9823-8310 ※要電話予約、当日も可。
https://www.plus-veganique.com

[メニュー例] 
トースト/ひよこ豆フムスタルティーヌ/ズッキーニ・パクチーグリーンソース・ラぺ/キャベツコールスロー/スパイシーポテトサラダ/京人参タンドリー風/淡路島新玉葱カポナータ/米粉で作る野菜のケークサレ/白いんげん豆トマト煮込み/フルーツカナッペ/フレッシュフルーツジュース

3.モリッシーが1976年にNMEに投稿した読者レビューを特別展示 
モリッシーがスティーブンだった17歳の頃、読者投稿レビューを寄稿した1976年当時の英国音楽タブロイド紙・NME(New Musical Express)を日本語訳付きで特別展示、
場所:渋谷シネクイント&新宿武蔵野館
時期:公開終了時まで

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