7月19日に公開、『天気の子』は観たら必ずなぜこんなとてつもない作品が誕生したのか誰もが知りたくてたまらなくなる映画。
そして、そんなみんなの気持ちを迎え撃つべく作ったのがこの特集です!
以下、特集に掲載している記事の紹介文。
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2016年夏、ある一本のアニメーション映画が日本中を席巻した。監督は新海誠。彼の生み出した多くの作品が、それまでもたくさんのファンに愛されてきて、自分もそのひとりだったのだけれど、この『君の名は。』と言う傑作を前にして、思わず「この映画を作るために監督は生まれてきたのでは?」と不躾にも言ってしまった(ご本人は笑いながら「僕もそう思います」と言ってくれた)。そしてあれから3年、新作『天気の子』を観て今度は、こう思った。「これは新海誠の命懸けの叫びだ」と。そしてはっきりと、どちらが優れていると言う問題ではなく、この『天気の子』は『君の名は。』を超越していると思った。
『君の名は。』は、最終的に約250億の興行成績を残した映画である。パッケージやテレビ放送で観た人も含めれば、これ以上に人々に届いた映画は近年ないと言っていいだろう。しかし新海誠は、明確に『君の名は。』で伝わりきらなったことを、もっと強くはっきりと、何ならその価値観を受け入れられないならば、より大きな怒りや反発を食らうくらい全力で表現する物語を、しかもエンターテインメントとして伝えようとした。そして、それは見事に一本の映画になった。断言する。『天気の子』は、『君の名は。』をも超越した面白さと感動、既存の価値観を揺さぶる衝撃、そして言葉にならなかったたくさんの違和感を言い当てて「誰か」を救う愛の力を持っている。「愛にできることはまだある」と教えてくれるのだ。これは、そのことを伝えきるための特集である。
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(古河晋)
新海誠最新作『天気の子』、それは『君の名は。』をも超越した絶望と希望の映画
2019.07.17 00:40