ファレルがマムフォード&サンズと驚きのコラボ曲。ルイ・ヴィトンのショーでライブパフォーマンス初披露。

pic by FABIEN MONTIQUE

ファレル・ウィリアムスマムフォード&サンズと驚きのコラボレーションした曲”Good People”を、1月16日にパリで行われたルイ・ヴィトンのFW2024コレクションで発表した。ショーの最後にライブパフォーマンスする映像がポストされている。
https://www.youtube.com/live/Z9DemQjjFwU?si=pBII8kPSizvI7Umq
マムフォードが正式に音源も発表。彼らにとっても、ファレルとルイ・ヴィトンというとんでもない組み合わせで、5年ぶりの新曲をローンチすることになった。

曲はファレルがプロデュースで、バッキングボーカルでも参加し、さらに、アメリカとカナダから招待した6人の先住民のコーラス隊も参加している。

1)曲が生まれた経緯については:

意外なコラボレーションに思えるが、プレスリリースによると、10年前にフェスで出会って以来、いつかコラボしようと言い続けていたのだそう。

マーカスは、ファレルの曲の素晴らしさのみならず、ファレルのカリスマ性に魅了され、ファレルは、彼らのサウンドのみならず美的感覚が興味深いと思い、自分にそれ以上付け足せることがあるだろうか?と興味を持っていたそう。GQで語っている。
https://www.gq.com/story/pharrells-louis-vuitton-collaboration-mumford-and-sons

去年4月ファレルが主催するフェス、〈 SOMETHING IN THE WATER 〉にマムフォードが出演したことをきっかけで、とうとうコラボが実現。去年11月にニューヨークと12月にパリで、制作、レコーディングして完成した曲。つまりできたばかりの曲なのだ。バンドにとっては5年ぶりの新曲を、まさかパリコレで初のライブパフォーマンスをして披露することになるとは思ってもみなかったそうだ。

マーカスは、ファレルとのコラボが決定したものの、実は長年のスランプに陥っていて、曲が書けないでいた時だった。ファレルにそれを言ったら、「そんなわけないよ。感じることが止まることはないわけだから、それをどうやって表現すればいいのか分かってないだけ」というアドバイスをくれて、その後、子供の頃から教会に通っていたこと、ゴスペルミュージックや、賛美歌について語り合い、啓示なしでは変化は訪れないという話をしたことがきっかけで曲が出来上がっていった。それがコーラスの”Welcome to the revelation”にも繋がっている。

そこからファレルがリズムを作ったら曲は8時間で完成。バンドは通常レコーディングをする前に少なくとも6ヶ月は曲作りをするので、異例の速さとなった。しかしバンドが去年感じていたような、緊迫感と、同時に自信や喜び、希望、エネルギーがそのまま表現された曲になった。

歌詞も良くて、
《もう疲れているのにはうんざりだ。だから今インスパイされている》と始まる。マーカスのスランプを歌っているようでもあり、
《善良な人々は長年苦しめられてきた、でも今太陽が昇っている》と続き、我々についても歌っているような内容で元気付けられる。

2)今回のショーは、ファレルによる3回目のルイ・ヴィトンショーとなる:

ショーの映像はこちらで見られる。
https://www.youtube.com/live/IKxU7HKfhk4?si=IipguWk9LJ7TjON3

テーマはウェスタン。

ファレルは、コレクションデビューした際も、ファレルにしかできない豪華すぎるJAY-Zとのコラボレーションを最後に披露した。

前回は、”JOY”をローンチしている。
https://www.youtube.com/live/pDsjAIrmSKM?si=YGzQEGPyjBAS44Sy

今回は、ショーでマムフォードとのコラボ曲をライブ初披露でローンチするという驚きの企画。今後もファッションと音楽やその他のカルチャーの橋渡しをしながら、誰も考えていなかったような画期的な試みをしてくれるのを楽しみに待ちたい。



ロッキング・オン最新号(2024年2月号)のご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。

中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事