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GALAXY3日目のトリは椿屋四重奏。もう最初の一音をバンドが鳴らしただけで、最初の歌声を中田裕二が出しただけで、うねるような快感がステージからあふれてくる。「本日のGALAXYは俺たちが締めさせてもらいます!」と絶叫する中田。彼のカリスマティックな立ち振る舞い、視線、絶品のヴォーカリゼイション、シャウト、その細い体躯のどこに隠してるんだってくらいにムンムンと立ち込める色気は、パンパンに埋まったGALAXYの一万人の視線を一身に浴びることでさらに活き活きとした威力を放っているみたい。官能的とか、色っぽいとか表現される椿屋四重奏の音楽だが、今日の彼らのライヴを観ていると骨太なアンサンブルがちゃんと成立しているからこそのこの魅惑的なメロディを実感する。「どっぷり浸かってけよ!!」というシャウトに導かれるように、4人に魅入っていく観客たち。ロックもポップもファンクも歌謡曲もソウルも飲み込んで産み落とされた色とりどりのテンションに翻弄されて深みにどんどんはまっていく感じ、これがまたとんでもなく気持ちいい。フェスの祝祭ムードに囚われず、ワンマンみたいな唯我独尊ぶりを存分に発揮したプレイとツボを押さえた良質なセットリストも、なんか全てもう、ニクい!と唸るしかない、素晴らしいステージだった。(林敦子)