メニュー

今年、ついにメジャー・デビューを果たした8otto。ドラム・ヴォーカルというユニークなフォーメーションもさることながら、そのライヴのクオリティがとにかくすさまじい。SEもなしにステージに現れたかと思いきや、唐突にはじまる演奏。のっけからそのグルーヴに圧倒される。ミニマルなアンサンブルからほとばしるエモーション。サウンドのストイックなまでに研ぎ澄まされたフォルムとは裏腹の「熱さ」が、このバンドの魅力だ。マエノソノ マサキ(Ds/Vo)が叫ぶ。「一緒にこの空間を作っていきましょう!」。ステージ上に張り詰めた緊張感が、観ているこっちにもビリビリと伝わってきて、手のひらに汗がにじむような感覚を覚える。こんなスリル、ちょっとほかじゃ味わえない。洋楽ファンからの支持も篤い彼らだが、この感情の激流のようなライヴを前にしたら洋楽も邦楽も関係ない。重要なのは、心が震えるかどうか、だ。最後にはドラム・プレイを放り出し、ステージの一番前で絶叫していたマエノソノ。わず30分強のセットだが、それは壮絶なまでに濃厚だった。(小川智宏)