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まさに横山健の右腕というぐらい、ソロに転向した彼をずっとサポートし続けてきたサージが脱退してからまだ間もないが、11月にその代わりとして加入したばかりのJun GrayはEARTHのステージに携帯片手に登場。一応“新米”なのに、新生Ken Bandを温かく迎えるために会場を埋め尽くした2万人以上の観衆を笑顔で写メしている堂々ぶりはさすがジャパニーズ・パンク界のベテランって感じ。そんな心強い仲間を得ただけに、この日の横山健の気合は半端がない。Ken Bandにとっては大きな転機となった2008年を締め括るライヴだっていうのも大きいだろう。疾走感がたまらない“Why”で絶好調にスタートしたセットだが、3曲目にはいきなりなんとハイ・スタンダードの“Stay Gold”!! サージのお別れツアー中にも演奏されてファンの度肝を抜いたけど、当たり前のようにレパートリーの一部になっているのはとにかく嬉しい(横山健も別にこの曲を特別に紹介するようなことはしてない)。それにしてもその名のとおり、その黄金の輝きはまったく褪せていないのが感動的。さらにサプライズとして、4人で作った新曲“You’re Not Welcome Anymore”も披露。ギターの南も今年加入したばかりだっていうのに、早くもバンドとしての強い結束力を誇示した、パワフルなナンバーだった。「この4人で早く新作も作りたい」と語っていたが、こっちもいち早くそれを聴きたい。相変わらず黒柳徹子のモノマネとかやってオチャメな側面を見せていた横山健だが、どちらかというとMCの大半は“感謝”、“仲間”、“未来”というポジティヴなメッセージが含まれいて心に沁みる。最後は“Believer”で涙の大合唱を誘い、何度も会釈してステージを去った横山健。来年が待ち遠しい。(内田亮)